幼児期の偏食の原因や影響とは?楽しい食事で偏食を克服しよう
離乳食を皮切りに、だんだんと食べられる食材を増やしていくのが幼児期には大事なことですが、好き嫌いが激しいと親としてなんとか食べさせようと躍起になってしまいます。偏食の原因や克服方法にはどのようなものがあるのでしょうか。親としてできる取りくみをご紹介します。
食べないのはどうして?偏食の原因とは?
食べ物に対して何かトラウマがある
もともと、動物はすっぱいものは腐っている、苦いものは毒、と感じる本能を持っているため、赤ちゃんでも強すぎる酸味や苦みを嫌います。もし、緑の野菜を食べて「苦い」と感じると、その記憶に関連付けられて緑のものすべてを警戒してしまうことがあります。
ほかにも、食べ物そのものの味に関係なく食べた直後にお腹を壊した、その食べ物を食べているときに嫌なことがあった、などが原因となることもありますので、食事を楽しく食べるという雰囲気はとても大事です。
今までの食生活の影響が原因になっている
例えば、離乳食期にいろいろな食材を与えてこなかった、だらだらとおやつなどを食べさせ食事ができないことがあった、甘いものなど嗜好品を与えるのが早すぎた、などです。
親に好き嫌いがあれば自然と、子どもに与える食材も同じようなラインナップになってきます。食事時間にメリハリがなければ子どもは空腹を感じませんし、甘い味などは慣れるとそればかり欲しくなるものです。
子どもと一緒に食事をする際は、親も正しい食生活を目指しましょう。
アレルギーや発達障害の可能性があることも
もう一つ気をつけたいのがアレルギーの可能性です。その食べ物を食べることで、口の中に痛みを引きおこすことや息苦しさを感じるなどのアレルギー反応が、食べたくない理由ということもあります。
じんましんなどの分かりやすい反応ではないので、子どもが小さい場合は親にその症状を伝えることができずに発見が遅れてしまいます。
幼児期の偏食は成長に影響はあるの?
栄養不足からくる低体重や発育不足
子どもは毎日成長し、たくさんの栄養素を使って体を大きくしています。タンパク質やカルシウム、アミノ酸などは特に大事な栄養素です。
これらが足りなくなると、体は日々生きていくだけで精いっぱいになり、大きくなることができません。遺伝や体質的に身長が低めだったり、体が細めだったりということはありますが、明らかに低体重や低身長だった場合は早急な食生活の改善、必要な場合は医師に相談するなどの対処をしましょう。
万病のもと!便秘になりやすくなる
少食であることも、便になるための材料が少なくなるので便秘につながります。お腹に便がたまってしまうと、空腹を感じにくくなりさらに少食が進むという悪循環にも陥りやすくなります。
便秘は慢性的になるとなかなか治らず、大人になってからも悩まされる可能性があります。便秘による腸内環境の悪化は、生活習慣病や免疫力の低下にもかかわります。
便秘薬などもありますが、子どものうちは食生活の改善などで自然な便秘解消を目指したいものですね。
小児肥満や小児の生活習慣病の心配も
ですが、菓子パンやフライドポテトなど炭水化物ばかりを食べると、カロリーオーバーにより肥満になってしまうことも。痩せている子どもでも、甘いジュースをたくさん飲むことや栄養の偏りなどで糖尿病になってしまうこともあり注意が必要です。
小児の生活習慣病は近年とくに増えています。肥満をきっかけとしてより深刻な生活習慣病にかかるリスクが大きくなりますので、少しでも食生活を改善できるように家族みんなで取りくみましょう。
幼児期の偏食を克服する方法はあるの?
家族で楽しい食事タイムを作ってみよう
やはり、基本的なことですが子どもと向き合って一緒に食事をすること、楽しい雰囲気や笑顔を心がけることが大事です。偏食の子どもはとくに、毎日食事の時間がいやだったり、怒られることにおびえたりすることがあります。
難しいことですが、ママの思った通りに食べてくれなくても笑顔で対処できる心の余裕をちょっと持つと、子どもの食事に対する気持ちも少しずつ変わってくるかもしれませんね。