幼児期の肥満に気をつけよう。要因と予防を知り生活習慣を見直そう
近年、食生活や生活習慣の変化によって増えてきている、幼児期の肥満。大人と同じように、見た目の問題だけでなく健康面でも問題が起こりやすいのです。幼児期に肥満となってしまうとどのような影響があるのでしょうか。要因を知り、予防できるようにしましょう。
幼児期の肥満の現状と判定基準を知ろう
肥満の子どもが増加している!
砂糖の多いチョコレートや塩分の多いスナック菓子などが、気軽に手に入るようになったため、間食に食べることが多くなりました。また、テレビゲームなど室内での遊びも、昔に比べ増えてきたことで外で遊ぶ機会が減っているのが原因だと言われています。
外遊びが減ってしまうと、疲れて寝てしまう事が少なく、寝る時間が遅くなってしまいます。その結果、朝起きるのがつらくなり朝ごはんを食べることができません。こうして、生活リズムがずれていってしまうのですね。
幼児期の肥満は生活習慣病のリスクに
今までは、加齢によって起こると考えられていたのですが、加齢だけでなく生活習慣が大きな要因であることがわかってきたのです。糖尿病や脂質異常症などを子どもが発症するようになってきたため、生活習慣病と呼ばれるようになりました。
小児肥満の子どもは、約70%が成人肥満へなってしまうそうです。高度の小児肥満の場合、子どものうちに糖尿病や脂質異常症など生活習慣病を合併する可能性が高くなってしまいます。その結果、血管に障害が発生してしまうのです。障害期間が長ければ、高い確率で脳卒中や心筋梗塞など重篤な合併症を併発してしまうのです。
幼児の肥満判定に用いられる指標
実際には、身長と体重から肥満を測定しています。乳幼児期であれば『カウプ指数』、学童期であれば『肥満度、ローレル指数』、それ以降になると『BMI』で判定します。
カウプ指数は『カウプ指数=10×体重(g)÷身長(cm)÷身長(cm)』で計算してみてください。3カ月からは16~18、1歳からは15.5~17.5、1歳半~2歳は15~17、3歳~5歳が14.5~16.5が正常とされています。̟+2までがやや肥満となり、それ以上が肥満と判定されます。
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幼児期の肥満の3つの要因を解説
社会や家庭などの「外部環境要因」
その場合、家族本人たちにも肥満であるという意識がないことが問題となってきます。まわりから見たら肥満でも、本人は普通だと思っていることがあります。食事の量が多すぎるのも、各家庭の量がわかりませんので多すぎるとは気づかないのです。
もしも、子どもが肥満判定で肥満となったら、家族全員で意識して食事量や生活習慣を変えていかなければならないのではないでしょうか。
食生活や運動不足などの「生活習慣要因」
睡眠時間は1歳から3歳は12時間から14時間、4歳から6歳は10時間から13時間が理想とされています。また、睡眠パターンが不規則なのも、朝食が食べられなくなり肥満につながることが分かっています。高カロリーの食事の食べ過ぎだけが肥満の原因ではないのですね。
また、最近では外遊びが減っている傾向にあります。テレビゲームであそんでいたり、習い事が多く遊べなかったりと理由はさまざまです。周囲に公園がなかったり、規制が厳しく思うように遊べない場合も増えてきているようです。
肥満関連の遺伝子の可能性「遺伝要因」
現在は、遺伝子検査でどのような体質なのかを知ることができるそうです。糖質を分解するのが苦手なため内臓脂肪がつきやすい体質、たんぱく質を分解することが苦手なため一度太ると痩せにくい体質、脂質を分解するのが苦手なため皮下脂肪がつきやすい体質とさまざまです。
ただ、これらの遺伝子は両親から受け継がれますが、肥満体型になるかどうかは両親と同じ生活習慣を送っている場合になります。そのため、必ずしも肥満になるとは限らないのです。やはり、生活習慣が大切なようですね。