産後の家事はいつから始める?安静期間と産後の家事の注意点
「産後はできるだけ安静にしていたほうがよいと聞くけれど、家事はいつから始めてよいのだろう」と悩むママも多いでしょう。ここでは自然分娩の場合と帝王切開の場合、それぞれいつから家事をしてもよいのか、また家事をするうえでの注意点や家事ができないときの乗り越え方についてもご紹介します。
産後の安静期間と家事の再開目安は?
個人差はあるがおおよそ3週間で体は回復
出産時の疲れや、子宮、骨盤底筋が十分に回復するまでには、個人差はありますが、おおむね3週間から1カ月はかかるといわれています。しかし産後のママの回復具合や赤ちゃんの成長スピードは人それぞれですし、自然分娩なのか、帝王切開なのか、どれほど出産時に筋肉や腱がダメージを受けたのかによっても、安静にしていたほうがよい期間は変わってきます。
赤ちゃんも1カ月健診までは外出を控えて家の中で過ごしたほうがよいので、ママもできる限り赤ちゃんのお世話以外は無理せずに休むように努めましょう。
3週間を過ぎたら少しずつ軽い家事から
産後1〜2週間は、赤ちゃんのお世話以外は起き上がらずに寝て過ごし、母体の回復に専念しましょう。家事についてはパパやほかの人にサポートをお願いするとよいですよ。
産後3週間ほどしてある程度調子がよければ、洗濯物をたたむなどの軽い家事から少しずつはじめてみるのとよいでしょう。しかしまだ体は回復途中なため、無理のない範囲で行うことが大切です。お腹に力が入ってしまわないよう、重いものは持たないようにしてくださいね。
帝王切開でも傷の痛み以外の回復は同じ
帝王切開のあとは傷口や子宮の回復具合に合わせて無理のない範囲で少しずつ運動をすると、子宮の癒着(ゆちゃく)を防いだり、傷口の回復が早まったりするといわれています。
とはいえ、人によって回復するスピードは異なりますし、腹筋に力を入れると痛みを感じてしまうこともあるでしょう。自然分娩のママと同じく、退院後は赤ちゃんのお世話以外は無理をしないで安静に過ごし、少しでも疲れたときには休むようにしましょう。赤ちゃんが寝ているときに一緒に横になって休んだり、家事は周りの方にお願いしたりするようにしてくださいね。
産後の家事の注意点を理解しよう
母体が回復する産褥期とは?
たとえ安産だったとしても、母体へのダメージは相当なものです。妊娠や分娩によって変化した子宮が、もとの大きさにもどるまでの産後6〜8週間のことを「産褥期(さんじょくき)」といい、この期間をいかに安静に過ごすかによって、母体の回復スピードが変わってきます。
産褥期の間はお布団を敷きっぱなしにして、少しでも時間ができたときには横になるよう努めましょう。
家事は手抜きでママと赤ちゃんが最優先
どのような環境でも、産後は体が思うように動かないことが多々ありますし、疲れやすいものです。体力面だけでなく、産後のホルモンバランスの影響で産後うつになることもあるので、無理は禁物ですよ。
「産後の時期はとことん手抜きをするとき」だと割り切って、赤ちゃんのお世話やママの休息を最優先にしましょう。パパや周りでサポートしてくれる方に申し訳ないと思うかもしれませんが、まずは体を元に戻すことがママの1番の仕事ですよ。
疲れたらすぐ休むようにしよう
核家族化が進んだ現代では、なかなか難しい面もありますが、産後の弱った体は十分に休息させてください。産後3週間以降であれば、体の回復具合をみながら徐々に以下のような簡単な家事をすることは可能です。
- 洗濯物をたたむ
- モップでかるく掃除する
- 短時間で調理できるご飯づくり