妊婦スクワットは安産への近道?正しい方法を知って出産に備えよう
妊娠後期になると産院でスクワットを進められるママもいるかも知れませんね。室内で気軽に行えるスクワットはお腹が大きくて足元が不安になってきたママの体力作りにおすすめの運動。しかし、方法を間違うと膝や腰が痛めたり、運動効果が半減することもあります。正しいスクワットの方法と注意点を知って安産を目指しましょう。
目次
妊娠後期に入ったらスクワットを始めよう
下半身を鍛えることで安産効果が期待できる
まず、安産のためには骨盤周りの筋肉の柔軟性を鍛え、赤ちゃんが通りやすいように骨盤が十分に開くことが必要です。中でも、いきむときに大切な骨盤の底にある「骨盤底筋」と呼ばれる筋肉を鍛えることは、スムーズなお産のために重要なのです。
スクワットの動きは、股関節を動かし骨盤を開閉することで、骨盤周りの筋肉を鍛えることができるのです。また、お産はお尻や太ももなどの筋肉も使います。スクワットはお産に必要下半身の筋肉をバランスよく鍛えられる運動のため、安産によいといえるのです。
出産に備えてスクワットで体力作り
体力がないと、分娩のときに疲れてしまい、陣痛に合わせていきむことができなくなります。また、ママが疲れ切ってしまうと、陣痛が弱まりお産の進みが悪くなることも考えられます。
そのためにも、妊娠中から出産に備えた体力作りが大切になります。そこで、有酸素運動であるスクワットを取り入れてみましょう。心肺機能を高め、持久力や体力をつけることができますよ。
妊娠中に体力をつけておくことは、出産だけでなく産後の育児においても役立つでしょう。
陣痛を促進して過期産を防ぐ
これは「過期産」と呼ばれ、羊水の減少や胎盤機能の低下、赤ちゃんの発育過剰など、ママにとっても赤ちゃんにとっても好ましくありません。できるだけ、正期産のうちにお産が始まるとよいですよね。
スクワットは、先述したように骨盤を開きやすくする働きがあります。骨盤が開きやすいと、臨月に入ったときに赤ちゃんの頭がしっかりと下がってくることができ、ママの子宮が収縮して陣痛が起きるといわれています。
臨月での陣痛を促すためにも、妊娠後期に入るとスクワットを始めるとよいでしょう。
マタニティスクワットを正しく行おう
両足を少し広げて背筋をまっすぐに
スクワットをするときは、必ず平らな床で行ってください。足に力が掛かりますので、靴下を履いたままフローリングの床でスクワットをすると、滑る可能性もあります。滑り止めにヨガマットなどを敷くとよいですよ。
まずは、両足を肩幅より少し広げ、背筋をまっすぐにして立ちます。両足は真横に水平に開き、足の親指が少し外側に向くように置きましょう。親指のつけ根辺りに力を入れて立つと、まっすぐ立ちやすいですよ。これがスタートの姿勢になります。
腰はゆっくりと落としてゆっくり戻す
妊娠中のスクワットは、ダイエットやトレーニングとは違うものです。頭の後ろに手を組んだり太ももが床に水平になるまで腰を落としたりすることは控えましょう。お腹の大きな妊婦さんには、バランスが取りづらく、負担も大き過ぎてしまいます。
妊娠中のスクワットでは、手は床と水平になるようにまっすぐ前に伸ばしてバランスを取り、腰を落とし過ぎないこともポイントですよ。
壁などを使って体幹を安定させよう
まず、足を肩幅より少し開き、壁に背中と頭をピッタリつけてもたれます。そして、立ったままのスクワットと同様に、ゆっくり腰を落として数秒キープしてから元に戻ることを繰り返してください。
腰を落とすときは、壁から頭を放さず背筋をまっすぐにします。骨盤が左右に広がっていることを意識するとよいですよ。また、腰を落とした状態のときに、骨盤を前後に2~3往復ゆっくり揺らしてみましょう。こうすることで、赤ちゃんを産道へ送り出しやすくなり、骨盤周りもより柔軟になりますよ。