日本でも選べる出産スタイル!理想のバースプランを考えてみよう
帝王切開になったときの保険について
さらに、窓口での支払額が自己負担限度額を超えた場合は高度療養制度を利用することができ、払い戻しを受けることができます。世帯収入によって支給される金額に違いがありますが、申請しないともらえないので忘れずに手続きをしましょう。
ほかにも、民間の医療保険に加入している場合、帝王切開での出産になったときに保険が降りることがあります。女性のための医療保険などには帝王切開が含まれているものが多いため、加入している保険を見直してみてくださいね。
次の妊娠や出産方法への影響とは
帝王切開で出産したあとに、普通分娩で出産をすることをTOLACといいます。TOLACをするメリットは、帝王切開でのリスク(麻酔の合併症や術後血栓症など)を避けられることでしょう。帝王切開は医療が介入するため、どうしても普通分娩と比べてママや赤ちゃんにリスクがあります。
しかし、TOLACができる妊婦の条件は限られており、もう一度帝王切開で出産するのと比べるとTOLACのほうが子宮破裂のリスクが高いといわれます。ほとんどの病院では安全のために帝王切開を行うようです。
日本と海外で産後の入院期間がこんなに違う
産後の入院期間は国によって違う
海外では出産後に入院する期間は、長くても5日のところが多いようです。アメリカなど、出産してから1日で退院するのが一般的な国もあります。日本には床上げや里帰りという言葉があるように、出産してから約1カ月は無理をせずに体を休めることが大切だといわれていますよね。海外に床上げや里帰りの文化がないのは、海外では無痛分娩が一般的に行われているからです。
日本では痛みを味わって出産をする方がほとんどなので、産後のママの体の回復に時間がかかるため入院期間も長いのでしょう。
日本の産後の入院期間が長い理由
入院期間が長くなる理由は、乳児死亡を防ぐためだといわれています。日本は世界に比べて乳児死亡率が低く世界でもトップクラスです。産後の入院期間が長いと、赤ちゃんに異常が見られたときにすぐに先生に診てもらうことができ、適切な処置を受けられますよね。
ほかにも、日本では自然分娩が一般的なのが理由の一つといえるでしょう。自然分娩はママの体の負担が大きいため、無痛分娩で出産したママに比べると体が回復するまでに時間がかかってしまいます。出産方法や考え方の違いなどでも、入院期間が違ってくるのかもしれませんね。
産後の入院生活の過ごし方とは
母乳を与えて育てるママが多いので、母乳を出やすくするために入院中も2~3時間おきにおっぱいを与えなくてはいけません。入院中は家事を休むことはできますが、育児はスタートするため海外のようにゆっくりと過ごせないママもいるでしょう。
しかし、入院中も赤ちゃんのお世話を頑張るママに、産婦人科や病院ではお祝い膳が出たり、マッサージを受けられたりするところがあります。退院するとゆったり過ごす時間がなくなるので、このようなサービスがあると嬉しいですね。
国によって違う産後ケア施設や方法
おとなり韓国はトップクラスの産後ケア
韓国では出産をしたママはとにかく体を休めることが大切だとされており、産後は自宅でゆっくり過ごすタイプか産後ゆっくり過ごせる専門の施設に入るタイプの二とおりから選ぶことができます。日本ではお家に帰ると産後すぐにでも家事と育児をこなすママが多いですが、韓国ではお手伝いさんや母親が家事と育児のほとんどをこなします。
専門の施設では、ホテルに宿泊しているような感覚で手厚いサービスが受けられます。ヨガやマッサージを受けられるところも多いようです。
欧州ではパパが積極的に産後ケアしてくれる
日本では家事や育児は女性がするものだとされており、男性に家事や育児を手伝わせるのは悪い妻だといわれていました。最近では育児や家事を手伝う男性が増えてきてはいますが、ママのお手伝い程度ですべて任せられるほど積極的にこなす方は少ないですよね。
しかし、欧州ではパパが産休を取るのが一般的で、産休の期間は国によって違っても、休んでいる間は育児や家事をパパがこなすことが多いです。
また、産後しばらくのあいだは、助産師さんがお家に訪問してくれてママのメンタルケアをしたり、授乳や沐浴などの育児を手伝ってくれる国もありますよ。
日本でも増えてきた産後ケアセンター
そのようなママの負担を少しでも軽くできるように、日本でも産後ケアセンターが増えてきています。ワンオペ育児によって産後うつや育児ノイローゼになるママも多いので、子育て支援として宿泊代や日帰り利用に補助金が出る自治体もありますよ。
しかし、産後のママへの支援は日本ではまだまだ少なく、全額自己負担でしか産後ケアセンターを利用できないところも多いです。料金が高いと気軽に利用できないため、辛い思いをしているママはたくさんいることでしょう。