家庭でできる浴衣の洗い方とは?知っておきたい準備や手順
家族みんなで浴衣を着て夏祭りや花火大会を楽しむという家庭もあるでしょう。夏が終わり、出番のなくなった浴衣はどのようにお手入れしていますか。最近の浴衣は洗濯機で簡単に洗えるものもありますよ。今回は、浴衣を洗うときの手順や注意点をご紹介しますので、自宅でお手入れするときの参考にしてくださいね。
浴衣を洗う前に必要なチェックと準備
洗濯表示と色落ちしないかを確認しよう
・桶に40と書かれているもの
・桶に30と書かれているもの
・桶に手を差し込んでいるもの
数字は洗濯液の上限温度で、桶に手を差し込んでいる手洗いマークの上限温度は40℃です。また、下線は洗濯の強さを表しています。下線がない場合は通常の強さ、1本の場合は弱く、2本の場合は非常に弱いという意味です。
水洗いできるものでも、色落ちしないかの確認をしましょう。確認するときは、浴衣の目立たないところに使用する液体洗剤をつけ、白い布で押さえます。
シミや汚れには前処理が必要
シミや汚れによっては洗剤だけでは落とせない場合があるので、前処理が必要です。ここで、汚れの種類別に前処理の方法をご紹介します。
・メイク汚れ
歯ブラシにクレンジングオイルをつけて軽く擦りましょう。
・泥汚れ
乾燥させてからある程度の泥汚れを歯ブラシで払い落し、歯ブラシに固形石鹸を擦りつけたもので軽く擦りましょう。
・食べこぼし汚れ
歯ブラシに食器用の中性洗剤をつけて軽く擦りましょう。
どの場合も浴衣にダメージを与えないように歯ブラシを同じ方向に擦った後、すすいでくださいね。
浴衣を守るために畳んでネットに入れよう
あまりなじみがない方も多いかと思いますので、ここで袖だたみの方法をご紹介します。
1.前身頃を下にして広げて置く
2. 背縫い部分を折って、袖と袖を合わせる
3.左右の袖を重ねたまま、身頃の上に折り畳む
4.身頃を衣紋(首元)に向かって半分に畳む
5.裾を手前に半分に折り返す
6.袖を重ねた部分を裏側に折る
袖や裾の部分は汚れやすいので、外側になるように畳みましょう。
浴衣の洗い方と柔軟剤や洗濯のりの使い方
洗濯機で洗う場合はドライコースで
標準コースは、普段着や日ごろ使っているタオルなどの汚れを落とすときに適していて、洗濯機の中で比較的激しく動くので、浴衣にはあまり適していません。ドライコースだと動きが小さく、衣類を優しく洗うので型崩れしてほしくない浴衣にもおすすめです。
ドライコース以外にも「手洗い」「おうちクリーニング」「ソフトコース」など、洗濯機のメーカーによって違いがあります。また、脱水時間も短めなので、取り出したときに水分が多めに残っていますが、シワがつきにくいですよ。
洗剤はおしゃれ着用の中性洗剤を使いましょう。ヨレや色褪せを防ぐ成分が含まれているものもあります。
デリケートな浴衣は手洗いが安心
手洗いの場合も、おしゃれ着用の中性洗剤を使いましょう。洗面台に洗濯表示どおりの温度のお湯をはり、中性洗剤を混ぜ入れます。そこにネットに入れたままの浴衣を入れて、優しく沈めては浮かす押し洗いを20~30回程度繰り返しましょう。揉んだり擦ったりするとダメージの原因となりますので、優しく洗うことを意識してくださいね。
洗い終わったら、洗濯機で1分程度軽く脱水し、洗面台に新しく溜めた水で押し洗いの要領ですすぎを2回おこないます。最後にもう一度洗濯機で軽く脱水をして干しましょう。
柔軟剤や洗濯のりも使ってみよう
ハリのある仕上がりにしたいときは、洗濯のりを使いましょう。ただ、シミにならないように、原液をお湯で薄めてから使うようにしてくださいね。洗濯機で洗うときは、洗いとすすぎが終わった後に一度止めて洗濯機に投入します。
手洗いのときは、すすいだ後に洗面台にお水をはり洗濯のりを投入したところで、何度か軽く押し洗いするようにし、その後に脱水しましょう。
柔軟剤と洗濯のりは併用することも可能です。程よいハリとしなやかさのある仕上がりになりますよ。
浴衣を長く着るために心がけておくこと
子どもに多い食べこぼし、応急処置を知ろう
ただ、外出中だとすぐに洗うことができませんよね。ここで、すぐにできる応急処置の方法をご紹介しますので、汚れたときの参考にしてみてくださいね。
・かき氷やジュースなど水溶性の汚れ
汚れた部分を乾いたハンカチで軽く叩いて水分を吸い取った後、濡らしたティッシュで汚れを摘まむように取ります。最後にもう一度ハンカチで水分を吸い取りましょう。
・たこ焼きや焼きそばなどの油汚れ
乾いたハンカチで軽く叩いて油分を吸い取ります。油分は水では落ちないので、あとは家に帰ってから洗剤を使って洗いましょう。