自分の子が待機児童に?概要や待機児童になってしまったときの対応
仕事復帰を考える育休中のママにとって気になる待機児童問題。そもそも、待機児童って何?待機児童にならないためにはどのようなことに気をつければよいでしょうか?そして、もし待機児童になってしまった場合は、どうしたらよいのでしょうか。そんな待機児童問題について気になるあれこれについて、まとめてみました。
待機児童とは?増えた要因や多い地域
待機児童は保育園に入れない子どもたち
保育園に入れないことで、育休中のママが子どもの預け先を確保できずに仕事復帰ができなくなり、退職を余儀なくされる可能性があります。また、これから仕事を探して働こうと考えているママは、育休中で復職をひかえたママよりも保育園入園の優先順位が低くなってしまうため、仕事に就くことが難しくなります。
3歳児以降であれば延長保育を行っている幼稚園など、預け先の選択肢が増えますが、育児休業は一般に最大2年までしか取得できません。そのため、3歳未満児の待機児童数を減らす必要があります。
待機児童が増える一番の原因は保育士不足
その最大の要因は、保育士の不足です。認可保育園の場合、保育士の数に対して受け入れの可能な児童の数が決まっています。そのため、保育士が不足していると保育園はあるが保育士の数が足りずに児童の受け入れ可能人数が制限されてしまいます。
保育士の数が少ない理由として、命を預かる責任の重い仕事であるにも関わらず賃金が安いことや、持ち帰りの仕事の多さなどの労働環境の悪さがあります。
保育士の資格を持っていても、実際に保育士の職に就いていない「潜在保育士」が多数存在し、待機児童の解消のためにも、保育士の処遇改善が重要視されています。
東京だけじゃない!地方でも多い待機児童
どうしても、労働者人口が都市部に集中してしまうことから、待機児童の問題は都市部で特に問題視されています。待機児童数の約半数が東京都・千葉県・埼玉県といった首都圏に集中していますが、ほかに沖縄県や福岡県なども待機児童数の多い都道府県の一部です。
これらの待機児童の多い都道府県に住む場合は、その中でも市町村によって待機児童数や子育て支援制度には差がありますので、事前によく調べたうえで、住む場所を決める際の判断基準の一つにすることも必要です。
自分の子が待機児童に!ママはどうする?
まずは役所で理由を聞いてみよう
入園審査は、保育に欠ける度合いを示した「点数」によってされています。自治体によってこの点数基準をどこまで公表しているかに差はありますが、一般に「フルタイム」「共働き」である家庭がほとんどで、その場合の優先順位の付け方によって合否に差が出ます。
どういった点で点数が足りなかったのか、希望していた保育園の倍率はどのくらいで、どのような条件であれば入園ができたのかについて確認することは二次募集や今後の申し込みの際の参考になります。
認可にこだわらない!認可外を探そう
認可保育園とは、国が定めた様々な基準を満たし、各都道府県知事に認められた保育園(保育所)のことを指します。保育費用についても認可外と比較して安く済む傾向があります。
子どもの預け先には、認可保育園のほかに「認可外保育園」や東京都独自の「認証保育園」、有資格者が自宅等で少数の児童を預る「保育ママ」や「ベビーシッター」などの様々な選択肢があります。
このような施設は、入園審査が先着順など施設によって様々ですので、早めにしっかりと確認をしておくとよいでしょう。
会社にも相談。復帰時期を延ばす交渉も
場合によっては育休期間を延長し、復帰時期を見直す必要があります。育休は、保育所が見つからない場合は最大2年間延長することができます。会社によっては、3年まで延長できる会社もあります。
まずは、ご自身の会社の制度上、いつまで育休の延長が可能なのかを確認しましょう。また、会社としても、当初の予定通りに復帰することを見越して人事を検討している場合もありますので、早めの連絡が大切です。
企業内保育園がある場合は、空き状況や申し込み方法についても確認をしておきましょう。
待機児童になりにくい子どもはこんな環境
上の子が保育園に入園している
基準指数については、「共働き」「フルタイム」であれば大きく差はつきませんので、「調整指数」が大切になります。
調整指数については、「上の子が同じ保育園に入所している場合」に加点される、としている自治体が多くあります。これはあくまでも同じ保育園に上の子が通っている場合にのみ加点されるケースもあり、2人目以降を保育園に入れるにあたって、上の子も一緒に転園させたい…という場合には適用されないこともあるので注意しましょう。