赤ちゃんはいつから花粉症になる?発症のメカニズムや症状の対処法
花粉症発症の低年齢化が進む中、今や赤ちゃんであっても花粉症を発症するリスクが高まっています。そこで、赤ちゃんが花粉症を発症するのはいつからなのかや、花粉症とはどのような病気なのかについて解説します。あわせて、赤ちゃんの花粉症の症状や対処法についてご紹介します。
赤ちゃんが花粉症を発生するのはいつから?
赤ちゃんにも花粉症の危険性
なんと、赤ちゃんにも花粉症の危険性があるのです。花粉症は体内に入った花粉が一定量以上にならないと発症しないので、新生児が花粉症になることはほとんどありません。ただし、1歳前後になれば花粉症になる危険性があると考えた方がよいでしょう。
低年齢化の原因として、食生活が変化したことにともなってアレルギー体質の子どもが増えたことが考えられます。また、子どもの免疫力が低下したことも低年齢化の原因だといわれています。
生まれた季節が関係することも
花粉症を発症する原因の一つとして、食生活が考えられます。インスタント食品中心の食生活をしていると、花粉症にかかりやすい体質になるようです。睡眠不足など不規則な生活を続けることも、原因と考えられます。
また、遺伝的要素も花粉症の発症に影響するようです。ママとパパがともに花粉症の場合、子どもの60%が花粉症を発症するという報告もあります。
さらに、冬生まれの赤ちゃんは生まれてすぐに花粉に接触するので、ほかの月に生まれた赤ちゃんよりも花粉症になりやすいようです。生まれてすぐの赤ちゃんであればマスクができないので、花粉の影響を受けやすいのでしょうね。
花粉症が多く発症する年齢がある
花粉症が5~9歳で多く発症するのは、保育園や幼稚園、小学校に通うなど外での生活が増えることと関係しているようです。
花粉症発症の平均年齢は、7歳という結果も示されています。さらに、年齢が低いときに花粉症を発症した子どもほどアレルギー反応が強くなり、症状が重くなる傾向もあるようです。
乳幼児が花粉症になっても、ママやパパに症状を上手に伝えられないのが一般的ですよね。また、登園や登校できなくなるまでの症状ではないため、つい軽く考えてしまうと症状が悪化することがあるので、注意が必要です。
花粉症とは一体どんな病気なの?
花粉症が発症するメカニズム
私たちの身体には、ウィルスや細菌などの異物が体内に侵入するとそれらを取り除こうとする免疫システムがありますよね。この異物を退治する「抗体」を作って身体の外に排除しようとします。一度作られた抗体は、同じ異物が体内に入ってきたときに排除する働きをするのです。
本来、花粉そのものは私たちの身体に害を及ぼすことはありません。しかし、花粉が身体に入ったときに異物だと身体が反応して、免疫システムが働いてしまいます。これをくり返すことにより、過剰に反応して花粉症の症状を引き起こしてしまうのです。
花粉は一年中飛散している
最も多い花粉症の原因が、スギ花粉です。2~3月に飛散のピークを迎え、飛散量が最も多く、しかも飛散距離が長いのが特徴といえます。
次に多いのは、ヒノキの花粉です。飛散時期は3~5月で、広い範囲に飛散します。また、8~10月になるとブタクサやヨモギなどの花粉が飛散します。
ハンノキの花粉も、花粉症の原因物質の一つです。北海道や北陸地方が中心ですが、森や湖などの湿地を中心に日本全国に飛散しています。飛散時期は1~5月です。
冬に風邪を引いたあとになりやすい
RSウイルスは、気管支炎や肺炎などを引き起こすウイルスで、冬から春にかけて流行します。特に乳幼児期に多く、1歳までに約70%、2歳までには100%近くの割合で罹患するといわれています。
RSウイルスに感染すると、鼻腔内や気管支の粘膜が傷ついて刺激に対して敏感に反応します。その結果、花粉症になりやすい身体になることがわかってきました。
特に6カ月未満の乳幼児は重症化しやすいといわれています。粘り気のある鼻水による鼻づまりの症状が強いときにはRSウイルスに感染した可能性が考えられるので、注意が必要です。
赤ちゃんの花粉症の症状や対処法を知ろう!
赤ちゃんの症状は大人と違うことも
花粉症の代表的な症状が鼻づまりやくしゃみ、目のかゆみですが、赤ちゃんの場合は大人とは少し違います。赤ちゃんの場合はくしゃみが少なくて鼻づまりになりやすいという傾向があります。
また、大人が花粉症になるとサラサラとした鼻水になりますが、赤ちゃんの場合は粘り気のある鼻水が出ることが多いようです。さらに、赤ちゃんは目の充血や目の周りのむくみなどの症状が出やすいのも特徴です。
鼻をよくこすったり、鼻をピクピクさせたり、頻繁に目をこすったりするようであれば、花粉症を疑った方がよいでしょう。