添い乳での寝かしつけは癖になる?注意点や添い乳以外の寝かしつけ
赤ちゃんを、一日に何度も抱っこして授乳するのは思いのほか大変ですよね。かといって添い乳をすると癖になって、おっぱいなしでは寝られなくなる心配が…今回は、添い乳のメリットとデメリット、添い乳以外の寝かしつけ方法についてご紹介します。赤ちゃんとママが安全で快適に授乳する一助になればと思います。
添い乳が癖になるのはいけないこと?
メリットもあるので無理にやめる必要はない
産後、ママの体が回復するのには半年から1年くらいかかるといわれます。そして、一日の母乳を作るカロリーは約10kmのランニングに相当します。母乳をあげるのは、ママにとって大変なことなのです。
その上、座って行う授乳で肩や腰のつらさが続けば育児に余裕がなくなることも。添い乳で体が休まれば気持ちに余裕ができ、授乳中に赤ちゃんとのコミュニケーションが取りやすくなります。
それはかけがえのないひとときではないでしょうか。添い乳が癖になるといっても、いつまでもおっぱいを飲んでいる子はいないですよね。
寝かしつけの負担が軽くなるメリットも
けれども添い乳をすると、赤ちゃんはママのぬくもりを感じて安心し、寝つきがよくなることが多いです。ママも寝たまま授乳すれば体を休めることができるので、寝かしつけの負担が軽くなります。
低月齢のうちは夜間に何度も授乳があります。そのたびに首がすわらない赤ちゃんを、注意深く横抱きして長時間授乳するのは、産後間もないママにとっては大変です。
赤ちゃんによっては、夜中に一度起きるとなかなか眠らず、寝かしつけのやり直しになることも。そんなときも添い乳は、ママと赤ちゃん両方にとって快適なのかもしれませんね。
添い乳はママと赤ちゃんの絆を深める
言葉を喋らない赤ちゃんは「不安だ」「さびしい」とはいいませんが、お腹の中と異なる環境に戸惑っているのかもしれません。そんなときにママを身近に感じるのは、どれほど落ち着くことでしょうか。
新生児の頃から声かけをすることが大切だといわれますが、授乳中に目を合わせて語りかけるのもコミュニケーションです。添い乳は、さらに肌と肌を合わせて密着した中でそれが行われます。
これは母子にしかできないことです。毎日何度もスキンシップをし、自然に目を合わせて微笑みかけられた赤ちゃんは、ママを信頼し母子の絆が深まるのです。
添い乳で寝かしつけるときの注意点
うたた寝をしてしまうと怖い窒息
安全が第一です。起きている自信がないときは、座って授乳するなどルールを決めて、赤ちゃんが眠ったのを見届けてからママが眠るようにしましょう。
また、吐き戻しによる窒息も多いそうです。添い乳でもなるべくげっぷを出させてあげましょう。
どうしても出ない場合は、縦抱きにしてげっぷが自然に出るのを待ったり、背中の下にタオルで傾斜をつけ頭を少し高くするなど、万が一吐いても窒息しにくい体勢にしたりするとよいですよ。そして大変かもしれませんが、しばらく赤ちゃんを見守ることをおすすめします。
歯が生えてくると虫歯になりやすい
細菌が母乳の糖分を餌にして繁殖し虫歯を作るので、寝る前にしっかりと歯磨きをして細菌を除去した状態を心がければ、添い乳をしても虫歯のリスクを軽減することができますよ。母乳は前歯に付くので、添い乳後に、赤ちゃんの前歯の裏を中心にそっとガーゼで拭きとってあげるとさらに効果的です。
また、甘いものを一日に何度も食べると、唾液の虫歯を防止する作用が追いつかず虫歯になりやすいです。けれども、どんなに気をつけても虫歯になりやすい子もいます。定期的に歯医者さんで健診を受けるのも大切ですね。
同じ体勢で授乳するため乳腺炎のリスクも
そのうえ、母乳は夜に盛んに作られるので、より詰まりやすいのです。乳腺炎は痛いだけでなく、熱が出て体調不良になることもあります。
夜中でも、赤ちゃんの反対側に移動するなどして極力、両方のおっぱいを吸ってもらえるようにしましょう。また、昼間に抱っこして、いろいろな方向から吸ってもらうとよいですね。
大きめのクッションを使い、ママの体と腕の間に赤ちゃんの体を置き、顔だけおっぱいの位置にして行うフットボール抱きでの授乳は、いつもと違う乳腺から吸ってもらいやすいですよ。