幼児期に体力作りをしよう!役立つ生活習慣や運動能力を伸ばす方法
近年、子どもの体力低下が問題となり、幼児期の運動の大切さが見直されています。今回は、現代の子どもが運動不足になる原因を知り、どのように体力作りをすればよいのかを考えてみましょう。また、体力作りに役立つ生活習慣や年齢別に取り入れるとよい運動遊びもご紹介いたしますので、参考にしてくださいね。
子どもの体力低下と運動不足の現状
子どもの体力低下の現状
一方、身長や体重は30年前よりも増加しており、肥満なども含めて気をつけたい状況です。また、スキップができない、靴紐が結べないなど、体を自由に動かす能力も低下しているそうです。
子どもの体力が低下しているということは、将来、国民全体の体力が低下することになります。そして、ストレスや病気への抵抗力が弱くなる、生活習慣病になりやすいなどの心配があり、社会全体の活力の低下にもつながってしまうといわれています。
子どもの運動不足が増えている
現代の子どもが運動不足になっている原因には、外で遊ぶことが少なくなったという現状があります。遊ぶ場所や仲間、時間などが少なくなっていることが、大きく関係しているといわれています。
昔に比べて少子化が進み、兄弟姉妹も減っています。そこに、ゲームやインターネットなどが普及にし、家の中で遊ぶ機会が増えています。危険な遊びや、汚れる遊びをして欲しくないと思うママも多くなっているそうです。
また、生活が便利になったことで、日常的に体を動かす機会も減っています。車の普及などにより、どこでにでも移動しやすくなり、なかなか体を動かす機会がないことが現状なのです。
幼児期の体力作りが大切な理由とは
基本的な動きを覚えることは、小学生以降での活動にも大きく関わってきます。周りの友だちができることを自分ができなかったりすると、やる気の低下にもつながりかねません。
また、体力がない子どもは、疲れやすかったり怪我をしやすかったりもします。肥満にもなりやすく、生活習慣病なども心配になってきますね。
このように、幼児期に体を動かして体力作りをすることは、これからの人生を健康にいきいきと過ごしていくためにも大切です。ぜひ、子どもが元気に体を動かせる時間を作りたいですね。
幼児期の体力作りで知っておきたいこと
二つの「体力アップ」を心掛けよう
幼児期は、「運動をするための体力」と「健康に生活するための体力」の二つの体力アップを意識するとよいですよ。
運動をするための体力とは、歩く、走る、ジャンプする、投げるというような体を動かす力のことをいいます。幼児期は、色々な遊びを通して体をたくさん動かすことで、このような力が自然に身につきます。
一方、健康に生活するための体力とは、風邪を引かない、怪我をしない、感染症にかかりにくいというような免疫力を身につけるための基礎体力のことをいいます。そのためには、運動のほか、規則正しい生活をすることなども大切ですよ。
幼児期に身につけたい基本動作を意識しよう
文部科学省による「幼児期運動指針ガイドブック」では、幼児期に身につけたい基本動作は、三つに分けられています。
【からだのバランスをとる動き】
立つ、座る、寝転ぶ、起きる、ぶら下がるなど
【からだを移動する動き】
歩く、走る、跳ねる、登る、下りる、滑るなど
【用具などを操作する動き】
持つ、運ぶ、投げる、蹴る、押す、積むなど
以上の基本動作を身につけることは、体力作りに役立ちます。普段の生活や遊びの中で意識的に取り入れて、体力アップにつなげましょう。
ママのお手伝いをすることも体力作りになる
ママのお手伝いには色々な種類があります。子どもが小さいから難しいのではと感じるママは、食事前にテーブルを拭くというような簡単なお手伝いでよいですよ。子どもがテーブルを拭くという行動は、布巾を使ったり腕をぐんと伸ばして左右に動かしたりして意外と体を使います。
もう少しお手伝いができる子どもの場合は、食器をトレーに乗せて運んでもらうのもよいですよ。落とさないように食器を運ぶことは、バランス感覚を養うことにつながります。
お手伝いは、色々な体の動きを習得し、体力作りができる身近な方法なのです。