塩素系漂白剤の特徴と使い方。上手に使いこなしてキレイを保とう
一口に漂白剤といっても様々な商品があり、どれを選べばよいのか、塩素系と酸素系では何が違うのかなど、わからないことがたくさんありますよね。そこで今回は、塩素系漂白剤の特徴や使用時の注意点、用途に合わせて使い分ける方法などについてご紹介します。
塩素系漂白剤にはどんな特徴がある?
強力な漂白力が持ち味
漂白剤と聞くと、「下手に使うと服の色が落ちてしまうかも」と不安になるママもいるかもしれませんが、使い方さえ間違えなければ便利なものです。
そこで今回注目したいのが、強い漂白効果を持つ「塩素系漂白剤」です。パワフルな漂白力で汚れをスッキリと落とすだけでなく、強い殺菌力で衣類に潜む菌まで撃退してくれます。ガンコなシミ汚れを落としたいとき、シャツやタオルなどをスッキリ真っ白に仕上げたいときにピッタリです。
ノロウイルスなどを殺菌する作用がある
例えば洗濯物を室内干しにするときに、なかなか洗濯物が乾かず、イヤな臭いが発生してしまうことがありますよね。これは衣類に残った皮脂やタンパク質のせいで雑菌が繁殖することが原因です。白い衣類であれば塩素系漂白剤を、色物には酸素系漂白剤を洗濯時に混ぜることが生乾き臭に有効です。
またおう吐物などの処理の際には、強力な除菌・殺菌効果のある塩素系漂白剤が役立ちます。とくにノロウイルス感染症の場合、おう吐物や下痢便にはノロウイルスが大量に含まれています。マスクや手袋を着用して、塩素系漂白剤をうすめて作った消毒剤でしっかりと拭き取れば、さらなる感染の広がりを予防できます。
漂白だけでなくカビ取りにも使える
スポンジでこすってもなかなか取れないようなガンコなカビには、強力な漂白力や殺菌力を持つ塩素系漂白剤が効果的です。お風呂用のカビ取り剤も販売されていますが、塩素系成分を含むキッチン用の漂白剤でも十分代用可能です。
ボウルに片栗粉と漂白剤を1:1の割合で入れて混ぜ合わせ、ペースト状になったものを割りばしに取って気になる箇所に塗りつけます。5分ほど放置して水やお湯で洗い流すだけで、カビの除去ができますよ。
塩素系漂白剤を使うときの注意点
衣類などに使うときは色落ちや変色に注意
まず押さえておきたいのが、色物には使えないという点です。塩素系漂白剤に含まれる次亜塩素酸の酸化力は強力なので、シミ汚れだけではなく衣類の染料の色素まで分解してしまいます。そのため白地のもの以外に塩素系漂白剤を使用すると、色落ちや変色をしてしまうのです。
白にもいろいろな白があります。漂白前に以下の手順で色落ちチェックをすると安心ですよ。
1、漂白剤を規定量の水でうすめ綿棒に染み込ませる
2、洋服の裾(すそ)などの目立たない場所につける
3、5分ほど放置して洗い流し、変色していないかチェックする
ほかのものと同時に使うのはNG
定められた塩素発生試験を実施して1.0ppm以上の塩素ガスが発生した製品には、「まぜるな危険」の表示を記載するよう義務付けられています。それらの記載がある塩素系漂白剤は、漂白する物質と接触したときにはゆっくりと塩素を放出して漂白しますが、酸と混ざった場合、短時間で多量の塩素ガスを発生させてしまいます。
命に関わる危険性があるので、酸性タイプの洗剤などと一緒に使わないよう注意しましょう。
使うときはしっかりと換気をしよう
・必ず換気する
塩素系漂白剤は独特のきついニオイがするため、お風呂やトイレなどの密閉された空間で使用すると、作業途中で気分が悪くなってしまう恐れがあります。使用の際にはドアを開けたり換気扇を回したりするなどして、通気性のよい状態を確保しましょう。
・目や皮膚に直接触れないようにする
アルカリ性が高いので、液が目や皮膚に触れると重篤なトラブルにつながります。使用する際にはメガネやマスク、手袋を着用してくださいね。ついてしまったときは、あわてずしっかり洗い流します。万が一のトラブルを避けるために、子どもの手の届かない場所に保管することも忘れないようにしましょう。
用途によって塩素系漂白剤を使い分けよう
まな板の除菌や食器の消臭に
・まな板の除菌
まな板に包丁の傷が入ると、そこから菌が入ります。食中毒を予防するためにも、定期的に殺菌や消毒をすることが大切です。5Lの水に50mlの漂白剤を混ぜてつけ置きする、泡タイプの漂白剤を吹きかけるなどの方法で漂白し、しばらくおいてから洗い流しましょう。
・コップなどの除菌・消臭・漂白
液体タイプのキッチン用漂白剤を規定の分量の水でうすめてつけ置きします。30分〜1時間ほどしてからスポンジなどで汚れを落とし、よくすすぎましょう。陶器製のものなどは変色する可能性があるので注意してください。