言葉になる前の赤ちゃんのおしゃべり声。クーイングと喃語で会話
赤ちゃんの初めての声。産声から始まり、クーイング、喃語(なんご)、そして発語へ。いつの段階でも赤ちゃんから発する音声に耳を傾け、笑顔で応答したいものです。くり返し応答することで、赤ちゃんはきっとママに愛着と信頼をよせます。それが赤ちゃんにとって大切な生きる糧となることでしょう。
言葉が始まる前の赤ちゃんのおしゃべり
発語の第一歩「クーイング」
その後は、泣くことによって自分の快不快を伝えるようになります。そして早い場合、生後1カ月ごろから、「あー」「うー」といったのどを鳴らすような音声を出すようになります。泣き声でもない、言葉ともいえない声。これを「クーイング」と呼びます。
クーイングのとき、赤ちゃんは舌を使わず母音を発しています。今までの泣いている声とは違いますね。ご機嫌なときに音を出すのを楽しんでいる状態ともいわれています。赤ちゃんからの発信に聞いているだけで自然と顔がほころんでしまいますね。
発語の第二歩「喃語」
だんだん「まーあー」、「ぶーあー」など繰り返して発声するようになり、生後半年くらいから、反復喃語と呼ばれるものに変化していきます。
赤ちゃんは、生後半年くらいで大人に近い視力になっていますから、目もだいぶ合うようになっています。「まーまー」という発声に「ママ」って呼んだ?なんて思うことも。「ママ」と呼ぶのは1歳を過ぎたころなので、ちょっと気が早いかもしれませんね。
クーイングと喃語の違い
クーイングと喃語の最大の違いは、クーイングは「あー」、「うー」という母音のみで、喃語は「まーまー」、「ばーぶー」など母音と母音、母音と子音など多音節からなるといった点です。
クーイングの段階では舌を動かす機能はまだ未発達なので赤ちゃんの意思はありません。呼吸器系が発達してきて、泣く以外にも音がでることに気づき、楽しんでいる状態といわれています。
喃語は赤ちゃんが意識的に発しています。声にも力強さが加わり、目線もあうようになり、こちらの反応もだいぶわかってきています。
クーイングと喃語で会話ごっこをしてみよう
会話ごっこによる知育効果
例えばママと会話ごっこをすることで、赤ちゃんは自分に応答してくれる人がいるということを感じることができます。会話ごっこは信頼関係を築くのにとてもよい方法だといえるでしょう。信頼関係は、子どもの情緒を安定させます。
知育効果を求め、脳を刺激するとか、早期教育などいろいろありますが、まずは赤ちゃんが自分の存在をそのまま受け入れてもらえると感じることが大切なのではないでしょうか。不安なとき安心して帰れる場所があれば、大きく羽ばたいていけることでしょう。
おしゃべりや返事をしてあげる
妊娠20週過ぎには音に反応することがわかっています。赤ちゃんはちゃんと聞こえています。赤ちゃんが言葉を発するには、まずは言葉を理解する能力が必要です。おむつを替えるとき、「おむつを替えますよ」とか、「ミルク飲みましょうね」など、いろいろ話しかけると言葉の理解も進むかもしれませんね。
ただ、とくになにかをいう必要はなく、赤ちゃんが発した音声をくり返して応答するだけでも、愛情は伝わるはずです。赤ちゃんはその存在を受け入れられていると感じることが必要なのです。
表情豊かにあいづちをうつ
生後半年くらいになれば、大人に近い視力を獲得しているといわれています。反復喃語がでてくるころには、こちらの反応もずいぶん見えているのではないでしょうか。言葉にはならなくても、赤ちゃんもきっと話しかけているのでしょうね。
赤ちゃんは泣いたり、笑ったり、見つめたりして、ママに要求を伝えてきます。ママがくり返し応答することでママを大好きになるはずです。
喃語にまつわる「これって大丈夫?」
喃語ではなく「キーキー」という奇声
もし喃語をまったく発せず奇声ばかりあげていたら、もしかしてどこかおかしいのかも…と心配になることもあるかもしれませんね。家でもどこでも奇声をあげていたら、ママも困ってしまいますね。でも、このころの奇声は心配することはありません。いないいないばあに反応しているなら、なおさら心配いりません。
奇声が問題となってくるのは会話ができるようになる3~4歳くらいといわれています。まだゆっくり成長を見守りたい時期ですね。