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へその緒は母子の繋がりの歴史。親子の絆を大切してきた日本人の思い

へその緒は母子の繋がりの歴史。親子の絆を大切してきた日本人の思い

赤ちゃんのへその緒が取れると母子の繋がりの証として大切に保管することが多いですよね。ママも自分のへその緒が実家にあったり自分で持っていたりするかもしれません。今回はへその緒の大切な役割やへその緒を切ることへのさまざまな見解、日本でへその緒を大切にする慣習にはどんな言い伝えがあるのかなどを紹介します。

赤ちゃんとママをつなぐ「へその緒」の役割

赤ちゃんに栄養や血液、酸素を供給

お腹の赤ちゃんに栄養を運び、赤ちゃんの老廃物を引き取る胎盤と赤ちゃんはへその緒でつながっています。へその緒はママと赤ちゃんを繋ぐ命綱ですね。

へその緒は臍帯(さいたい)とも呼ばれ、中に胎盤からの栄養を運ぶ臍帯静脈が1本と、赤ちゃんが排出した二酸化炭素などの老廃物が流れる2本の臍帯動脈が通っています。通常の動脈・静脈に流れる血液とは反対で臍帯静脈には動脈血が、臍帯動脈には静脈血が流れているのです。

臍帯の中にある3本の血管はらせん状で、この状態だと血管が傷つきにくいといわれます。また血管はワルトンゼリーというぬるぬるした物質で覆われていて、血管同士が絡まって血流が止まるのを防いでいます。

へその緒は赤ちゃんの命を守り育んでいるのですね。

臍帯血は再生医療で期待されている

へその緒は産まれるときには太さが約2cm、長さが50~60cmほどでこの中に40~100mlほどの血液が流れています。これを臍帯血といい、臍帯の血管はママの血液に浸かっている状態で栄養や老廃物を交換しているので、へその緒を流れる赤ちゃんの血液はママの血液とは混ざらないのです。

出生時には臍帯血を検査して赤ちゃんの健康状態などを調べます。また、臍帯血にたくさんある幹細胞は心臓や腎臓、皮膚などの細胞になることができます。現在では臍帯血を利用して血液の病気を治療しています。

臍帯血は、まだ臨床実験段階の再生医療への応用も期待されています。へその緒は命を育むだけでなく将来、より多くの病気を治療できる可能性があるかもしれないのですね。

健康への祈りや母親への感謝を示すもの

お七夜は赤ちゃんが産まれてから7日目に誕生を祝い、健康に育つようにと神仏に祈るとともに命名をしてお披露目をする行事です。また、出産で苦労したママに感謝をする日でもあります。

もとは平安時代に貴族の赤ちゃんが産まれた日から奇数日ごとにするお祝いのうち、7日目だけが残りお七夜となったのです。お七夜のころには昔からへその緒を親子の絆を結ぶものとして保管する風習がありました。

現代のお七夜は退院祝いを兼ねてだいたい身内で行う場合が多いですよね。そのときパパが半紙に毛筆で子どもの名前や生年月日を描いて床の間や部屋の正面などに飾り、21日目過ぎに外してへその緒と一緒に大切に保管しておきます。

時代は違っても、子どもの健康を祈る心は同じなのですね。

「へその緒を切る」に関するさまざまな見解

命綱となるへその緒をわざわざ切らない

通常出産では、産後すぐにへその緒を切りますよね。けれどもへその緒をすぐに切るのを疑問視する医師の声もあります。

哺乳類の出産ではへその緒を切断せずに自然に脱落させます。もちろん蘇生などですぐに切る必要なケースもありますが、人間のお産でも急いで切る必要はないというのです。

産後へその緒を切らないと、個人差はありますが2時間くらいへその緒が拍動している場合があり、赤ちゃんが上手に呼吸できるようになるとへその緒の拍動は終わるともいわれます。ですから、赤ちゃんの命綱であるへその緒の機能が停止してから切った方がよいという考え方があるのです。

欧米では赤ちゃんと胎盤を繋げたまま自然にへその緒が取れるのを待つ「ロータスバース」という出産法もありますよ。

切るタイミングで鉄分欠乏症の心配が減少

スウェーデン・ウプサラ大学のオーラ・アンダーソン博士の実験では、新生児400人のへその緒を出産から3分後に切ると4カ月のときに鉄分欠乏症の割合が減りました。博士は、すぐにへその緒を切ると臍帯血の鉄分を得られずに貧血になりやすいと述べています。

また出産後10秒以内に切ったグループよりも、3分後にへその緒を切ったグループの男の子の方が運動能力が優れている結果が出たのです。男の子は女の子よりも出生時に鉄分不足が多いことが影響しているようです。

とはいえ、へその緒をすぐに切らないと黄疸のリスクが少し上昇するといわれます。黄疸が出やすい日本の赤ちゃんはゆっくりへその緒を切るメリットだけでなく、デメリットについても医師や助産師とよく相談した方がよいですね。

へその形は切り方で決まる?

産まれたばかりの赤ちゃんのお世話をしていると、おへその形が気になることがありますよね。おへその形はへその緒の切り方で決まるのでしょうか?

へその緒が取れた後、おへそ周りの筋肉が弱いうちは少し出っ張ったおへそになる赤ちゃんも多いです。ママはこのまま形が変わらないのではと心配になるかもしれませんが、だいたいの赤ちゃんは自然に引っ込んでいきますよ。1歳くらいで形が変わらない場合は小児科で相談してみましょうね。

赤ちゃんのおへその形はお腹の筋肉などが関係していて、へその緒の切り方とは関係ありませんのでご安心くださいね。ただ、へその緒は無理やり引っ張って取らず、自然に取れるのを待ちましょう。1~3週間、長くて1カ月ほどで取れる場合がほとんどですよ。

へその緒を日本人が大切にしてきた歴史

日本では古くから大切に保管する習慣がある

海外ではへその緒を保管する風習はありませんが、日本では昔からへその緒を大切に保管する習慣があります。「古里や へその緒に泣く 年の暮れ」という松尾芭蕉の俳句は、旅から帰ると母が亡くなっていて保管されていたへその緒が残されていた情景が表されています。

日本ではへその緒はママと赤ちゃんを繋ぐ特別な絆のようなものだったのですね。へその緒は子どもが大病をしたときに煎じて飲ませるとよいという信仰もあり、お守りのようなものでもありました。

今でもこの風習は受け継がれていますよね。へその緒を保管する前には、カビないようにしっかりと乾燥させて専用のケースで湿気を避けた場所にしまっておきましょう。ケースに乾燥剤を入れておくとより安心ですよ。
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teniteo WEB編集部

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