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調味料は赤ちゃんに必要なの?気をつけたい味付けと使用量

調味料は赤ちゃんに必要なの?気をつけたい味付けと使用量

赤ちゃんに離乳食を作るとき、調味料を使ってよいの?いつから使うことができるの?と迷ってしまいますね。離乳食を作るときのポイント、離乳食の進み方に応じて使える調味料についてお話します。また調味料を使い始めるときの注意点や調味料の選び方をご紹介します。

知っておきたい!離乳食の味付けでの疑問点

味付けは基本的にごく薄味で

人間の味覚には「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」「うま味」の五つがありますが、この五つの味覚を感じる「味蕾(みらい)」という感覚器官が、赤ちゃんには大人の1.3倍存在するといわれています。そのため赤ちゃんの味覚はとても敏感なので、薄味でも十分に味を感じることができます。

離乳食が始まってしばらくの間は、素材の味を伝えることが大切です。バター、砂糖、しょうゆ、塩などの調味料で味付けをせず、食材そのものの味やおいしさを教えることが大事なので、調味料はできるだけ使わないように心がけるのがポイントです。

離乳食期に味の濃いものを食べる習慣をつけてしまうと、大きくなって生活習慣病につながる可能性があるので、気をつけましょう。

調味料を使わない「だし」を味方につけよう

離乳食では調味料をほとんど使わないので「だし」がうま味を補うキーになるでしょう。意外と簡単に作ることができるので、チャレンジしてみることをおすすめします。市販のベビーフードを利用するのもよいですね。

和風だしは、かつお節に湯を注ぐ「即席かつおだし」を利用すると楽に作ることができます。耐熱容器にかつお節を1パック入れ、湯を1カップ注いで5~10分おき、茶こしでこせば完成します。だしパックを使うなら、無塩、無添加のものを選びましょう。

野菜スープは、お好みの具を小さく刻んで耐熱容器に入れ、水を加えて電子レンジで加熱し、蒸らしたらできあがりです。味付けに万能な野菜スープもできますし、具もすりつぶして離乳食にできますよ。

調味料を使う際の注意点

乳幼児期に培われた味覚や食事の嗜好はその後の食習慣に影響を与えるといわれています。赤ちゃんのころに濃い味付けに慣れてしまうと、成長してからも味の濃いものばかりを好むようになるので、肥満や生活習慣病が心配されますね。糖分の摂取量が増えると、肌を乾燥させる原因にもなります。

また、赤ちゃんは腎臓の機能が未熟なので、味の濃い離乳食は腎臓に負担をかけてしまいます。調味料を使用するとしても、風味付け程度、ごく薄味を心がけることをおすすめします。調味料を使用するときは、きちんと計量するようにしたいですね。

使用できる調味料の種類や量は、月齢の離乳食の進度によって異なってきます。いつからどのような調味料が使えるのか確認して使用するようにしましょう。

離乳食期別に使える調味料と味付け

「ゴックン期」の離乳食初期

離乳食を始めたばかりの初期1カ月目は調味料を使用することができません。素材の味を感じられるように、味をつけずに慣らしましょう。

離乳食初期は、食材と体の相性を確認する大切な時期です。味付けよりも新しい食材そのものの味を体験することが重要です。

赤ちゃんが離乳食をある程度食べることができるようになり、順調に進めることができたら、少しずつ調味料を使用することができます。最初の調味料はなるべくベビー用を選びましょう。

バターや油類は基本的に使う必要はありません。使用する場合は無塩バターにしましょう。トマトピューレは5~6倍、トマトペーストは10~12倍に薄めるのをおすすめします。ベビーフードのだしの素やコンソメを使うなら、表記に従いましょう。

「モグモグ期」離乳食中期

離乳食中期からは使える調味料の種類が増えて、いろいろな素材や調理法の離乳食を食べることができます。でも赤ちゃんの発達には個人差があるので、内臓の負担を考えると調味料はできることなら使わないにこしたことはありません。調味料を使用する場合は使用量に十分注意して薄味を心がけてくださいね。

バターや砂糖、塩が使えるようになりますが「油分」「甘味」「塩分」が含まれているので赤ちゃんにはあまりおすすめしません。できれば控えた方がよいでしょう。マーガリンにはトランス脂肪酸が含まれているため、赤ちゃんの離乳食にはおすすめできません。

甘味は果物やサツマイモ、カボチャなどでプラスするとよいですよ。ヨーグルトは砂糖なしを選びましょう。

「カミカミパクパク期」離乳食後期と完了期

離乳食後期になると味付けに油などいろいろな調味料が使えますが、複雑な味付けは基本的に不要です。一つの料理に複数の調味料を使わず、一つだけにしてシンプルな味付けにしましょう。

動物性のラードは体に負担がかかるため植物性の油を選びましょう。オリーブオイルがおすすめです。揚げ物は油を多く使うため控えてくださいね。

しょうゆは原料に大豆が含まれるのでアレルギーの心配がないことを確認してから、ごく少量を風味付け程度に使ってくださいね。味噌はだし入りでない無添加の味噌を使用しましょう。大人用の味噌汁の取り分けは上澄みをさらに2~4倍に薄めてくださいね。

トマト味は、トマトケチャップよりトマトピューレやトマトジュースがよいですよ。

離乳食で気をつけたい調味料

ハチミツは1歳を過ぎてから

赤ちゃんに与えてはいけない食品の一つに、ハチミツがあります。ハチミツにはボツリヌス菌という菌がいる可能性があるためです。

ボツリヌス菌は大人の腸内では、ほかの腸内細菌との競争に負けてしまうため問題になることはありません。しかし赤ちゃんは免疫力が弱く、腸内環境が整っていないため、体内でボツリヌス菌が増殖しても食い止めることができないのです。

ボツリヌス菌が体内で増殖し毒素を出すと、便秘、乳を飲む力が弱くなる、元気がなくなり首のすわりが悪くなるといった症状を引き起こします。呼吸器の神経を麻痺させ、死を招くこともあります。

加熱調理しても殺菌することができません。ハチミツそのもののほか、原材料にハチミツを使った料理や加工品にも注意しましょう。
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