ノンカフェインのほうじ茶はある?ママや子どもに与える影響や探し方
ほうじ茶を飲むと、気持ちがほっこりしませんか?優しい香りと味に癒されるママは多いと思います。しかし、ほうじ茶もれっきとしたお茶。気になるのがカフェインです。そこで今回はカフェインがママや子どもに与える影響、またカフェインを含まないほうじ茶の探し方などをご紹介します。
ほうじ茶に含まれるカフェインについて
ほうじ茶とは緑茶を焙煎したもの
色や味が違うため別のお茶のように思われがちですが、実はどちらも同じお茶の葉から作られます。それどころか紅茶やウーロン茶も、緑茶やほうじ茶と同じツバキ科のお茶の葉からできているのです。
それぞれの違いは、発酵の度合いの差です。発酵度が一番浅いお茶が、緑茶とほうじ茶になります。
ではほうじ茶と緑茶の違いは何かというと、まずお茶の木から茶葉を摘んで乾燥などの工程を経て作られたものが緑茶になります。この緑茶を焙煎したものがほうじ茶です。
焙煎は「焙じる(ほうじる)」ともいい、焙じてできるお茶であるため「ほうじ茶」と呼ばれるのです。
ほうじ茶は低カフェインのお茶
適量は、体重50kgの人で1日300mg程度です。それ以上摂取すると興奮や不眠、貧血などの症状が出る恐れがあるので注意しましょう。
またカフェインを含む飲料はお茶だけではなく、コーヒーなどにも含まれています。目安の含有量は以下のようになります。
ドリンク:1杯当たりのおよそのカフェイン量(mg)
ほうじ茶:20
緑茶:20
紅茶:30
ウーロン茶:20
コーヒー:60
玉露:160
コーヒーや玉露に比べると、ほうじ茶はカフェインが少なめの飲料ですね。
妊娠中のママは飲み過ぎに注意
届きにくくなる栄養素の一つがカルシウムです。カルシウムは胎児の成長に欠かせない大切な栄養素で、カフェインはそのカルシウムを尿中に排泄してしまいます。
またカフェインは胎児や妊娠中のママに欠かせない鉄の吸収を妨ぐ働きもします。さらにお茶に含まれるタンニンにも、同じく鉄吸収阻害作用があるようです。
日本食品標準成分表(文科省)によると、1日200mlまでのカフェインなら影響は少ないと考えられています。控えめな量を楽しむようにしてくださいね。
カフェインが子どもに与える影響
睡眠の質が下がり心身ともに不調に
この眠りを妨げる作用は一般的にも知られていて、大人が「眠気を飛ばして仕事をするためコーヒーを飲む」のはこの作用を利用した行為です。そして子どもは少量でも、同じような作用を受けてしまいます。
カフェインが眠りを妨げてしまうのは「交感神経」を刺激して興奮状態になるためです。興奮状態により眠れなくなったり眠りが浅くなったりして睡眠の質が下がり、それが続くと睡眠不足になってしまいます。
睡眠不足は心身の健康にダメージを与えます。不安感を募らせたりイライラしたりすることが多くなり、精神的に不安定になる子もいるようです。
利尿作用により便秘や下痢に
交感神経が刺激されると血管が広がり、尿を排泄する働きが強くなりおしっこをたくさん出します。たくさんおしっこが出ると、子どもの成長に必要な鉄分や亜鉛、カルシウムなども排出されてしまいます。
また子どもがカフェインを含んだ水分を飲むと、ママが気づかいなうちにおしっこがたくさん出てしまうため、水分を摂っていると思っていても脱水状態になってしまうことがあるようです。
さらにカフェインの刺激は子どもの未熟な胃腸にも刺激を与えます。胃腸に刺激が加わることで下痢になったり、利尿作用による水分不足も加わり便秘になったりするようです。
集中力の低下や落ち着きがなくなる
とくに刺激を受けやすいのが「前頭前野」で、思考力や社会性、人格などをつかさどる場所です。子どもは前頭前野に刺激を受けることで気分が不安定になりやすく、それにより集中力が低下したり落ち着きが無くなったりイライラしやすくなったりするようです。
また友だちとトラブルを起こしやすくなったり、先生の話を落ち着いて聞けなかったりと、人間関係にも影響を与えやすくなります。さらに睡眠不足が重なることで、頭痛の症状も起こりやすくなります。
ノンカフェインのほうじ茶を探そう
デカフェやカフェインレスとの違い
ところで最近では様々な「ノンカフェイン」飲料、また「デカフェ」「カフェインレス」の商品を見かけます。これらは同じような印象を受けますが、実は違うものです。
比較すると以下のようになります。
・ノンカフェイン
もともとカフェインが含まれていない。
・デカフェ
元々含まれているカフェインを、取り除いて減らしたもの(少量は残る)。
・カフェインレス
元々少量だけカフェインが含まれている。
このうちノンカフェインのみが、カフェインが含まれていない飲料ということになります。