イギリスの幼児教育を知ろう!チャイルドマインダーについても紹介
幼児教育に力を入れているイギリスでは、勉強よりも協調性と自主性を重視した教育が行われているようです。幼稚園や保育園から小学校への移行がスムーズに行えるようなシステム作りや、チャイルドマインダーと呼ばれる保育施設など、日本にはない魅力的な制度もあるので、紹介します。
子どもの将来を左右する幼児教育の在り方
OECDが求める「3つの力」とは?
・状況に応じて言葉や道具を適切に使う
・自律的に行動する
・立場が異なる人とも共同的に関わる
複雑化した社会の中で、なにか大きな変化があったときも、他者と協力して柔軟に乗り越えていく力が求められています。この能力は非認知能力とも呼ばれ、これからの時代は、この能力を高めることが重要だとされています。
この背景には、ノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン氏が40年の追跡調査と脳科学をもとにした研究結果が影響しています。幼児教育を充実させることは、社会全体にもたらす経済効果が最も高いという研究結果が発表されたのです。
ユネスコの定義から学ぶ「幼少接続」
この生涯学習に必要な力を育むために必要な能力をユネスコは以下のように定義しています。
・学び方を学ぶ
・他者と共に生きることを学ぶ
・色々な道具の使い方を学ぶ
・自分のあり方(自己形成力)を学ぶ
このような力を育むためにも、幼稚園、保育所、小学校が連携して接続カリキュラムを作成することが必要だとされています。しかし残念ながら日本では自治体間の差が大きく、準備段階の自治体が多いようです。
ママは「学校は楽しいところ」ということを教えてあげたり、子どもに自信を持たせてあげたりすることでサポートすることができます。
ジョージ王子も通うモンテッソーリ
モンテッソーリ教育は、すべての人間が持っている本来のよさや、未知の可能性を自らの力で見つけ出すための手助けをすることを目標とし、子どもの発達を十分に観察し、子どもの自主性を信じて伸ばしていく教育です。
モンテッソーリの幼稚園では、様々な知育おもちゃを自由に選んで遊ぶことができます。選んだもので集中して繰り返し遊ぶことで、完了感や充実感を味わってもらうことを目的としています。
頑張りすぎないイギリスの幼児教育
お勉強よりも協調性と自主性重視のイギリス
どちらもお勉強よりも遊びを中心とし、集団生活を通して自主性や協調性、感受性などを育み、子どものもっている力を十分に伸ばすことを重要視しています。
また、周りに迷惑をかけること以外は基本的に自由に遊ばせる時間を設けるなど、子どもの自主性を伸ばす取り組みが行われるかたわら、小学校に入学して勉強を始めるまでに備えておきたい能力を身につけることも目標としています。例えば、座って話を聞くことや、頭を十分に使って学習する態度などが必要とされているようです。
「小1プロブレム」が少ないイギリス
この問題は、幼稚園から小学校に上がると状況の差が大きいことが原因の1つです。この問題を解決するために、幼稚園や小学校の接続カリキュラムや午前中におやつを出すなど、子どもの集中力を高めるための工夫をすることが求められています。
イギリスでは小1プロブレムが少ないようです。その理由は幼稚園から小学校に移行するための接続カリキュラムがしっかりしており、1クラスの生徒数が少ないためだといわれています。
4歳から小学校?レセプションクラスとは?
レセプションクラスの中には、当然4歳になったばかりの子もいれば、もう半年以上たっているという子もいます。この時期の子どもは、月齢によっての発達の差が大きいため、クラスの中でレベルが同じくらいの子どもたちをグループ分けし、そのグループのレベルにあった課題や宿題がだされます。
子どもたちは字を書く練習や、文字のない絵だけの本を見て、登場人物の名前と顔を一致させるための練習などを行います。しかし、決して勉強ばかりしているわけではなく、遊びの時間も多くとられています。