卒乳にはケアが必要?ケアの流れや対処法を知って悩みを軽減しよう
「うちは断乳ではなく卒乳だからケアは必要ないのでは」と考えるママもいるでしょう。しかし、赤ちゃんが自然と飲まなくなる卒乳もママの都合で終了する断乳もママの体に負担がかかるのは同じです。そこで、少しでも負担を軽くするためにできるケアの仕方や状況別の対処法をご紹介します。
卒乳ケアはなぜした方がいいの?
痛みや張りを軽減する
そのため、適度に張りが解消される程度に搾乳する方がよいでしょう。母乳がたまってしこりになると非常に痛いので、ついすっきりするまで搾乳してしまいたくなりますが、ポイントは絞りすぎないことです。
おっぱいが空っぽになるまで絞ってしまうと、脳が次の母乳が必要だと認識してしまい、また同じ量の母乳が作られてしまいます。搾乳する場合は張りが少しとれて、痛みがひく程度までにとどめましょう。
乳腺炎やしこりが残ってしまう
乳腺炎になると、詰まった部分の強い痛みと、40度近い高熱が出ることもあります。こうなってしまうと病院で母乳マッサージをしてもらわなければ治りませんので、赤ちゃんのお世話もできなくなってしまいます。ママの体も辛いので、乳腺炎になる前にきちんとケアしましょう。
すでに母乳の分泌量が減っていて、そのまま元のおっぱいの状態に戻った場合でも、乳腺の中に小さな詰まりができていて、それがしこりとなって残ってしまう場合もあります。搾乳するまでの必要はなくても、つまりがないかチェックはしておく方が安心ですね。
次の出産で母乳の出が悪くなる
古いしこりほど解消しづらく、その部分だけ新しい母乳が作られても流れが悪くなってしまうのです。せっかく作られた新しい母乳も詰まりやすくなってしまい、次の赤ちゃんの授乳の際に乳腺炎にもなりやすくなってしまいます。
2人目や3人目となると、ママは日々忙しくてなかなか病院に行く時間もとりにくいものです。そうならないためにも、卒乳後はきちんとケアして古い母乳が残らないように気を付けましょう。
詳しく知りたい!卒乳ケアの流れ
卒乳1日目~3日目にすること
搾乳する場合もどうしても痛みが我慢できないときだけ、1日に3回くらいまでにしましょう。絞り切らないように、圧抜きで張りを軽減させる程度が望ましいです。
圧抜きのやり方は①おっぱいを外側から内側に向けてゆっくりと押す②乳輪の外側の固くなっている部分を指でつまむようにゆっくりと押していく
乳首を刺激すると、また母乳が作られてしまうので気を付けましょう。また、強くやりすぎると乳腺を傷つけてしまったり、痛みが残ってしまったりすることがあるので、やりすぎには注意してくださいね。
卒乳4日目以降にすること
絞り切るときは、おにぎり絞りという方法でしっかりと出し切りましょう。おにぎり絞りのやり方は、両手で逆三角形のおにぎりのような形で胸を包み、乳首の方へ母乳を押し出していく感覚です。胸全体から出し切るようにし、残っている箇所がないかチェックしながら搾乳しましょう。
この頃には母乳の生成量は減っていますが、なるべく油物や甘い物は控えて、和食中心の食事をしましょう。高脂質な物をたくさん食べると、母乳がドロドロしてしまうため、出しにくくなってしまいます。
卒乳1週間後とそれ以降にすること
早い人では2週間~長くても2カ月ほどで母乳が完全にでなくなります。もし痛みや張りが強い、うまく母乳の生成量を減らせない、しこりが取れないなどの症状がある場合は、無理せずに母乳外来や助産院に相談しましょう。
授乳をやめたらすぐに張らなくなった、と思っていても、プロに診てもらうと意外と古い母乳が残っていた、ということもあります。自己判断で放置してしまうと、後々困ったことにもなりかねませんので、卒乳後のケアは最後までしっかりと行いましょう。