出産後の食欲不振はどうすればよい?知りたい、その原因と改善方法
母乳育児をしているママは食欲に歯止めがきかないとよく聞きますが、逆に出産後に食欲不振に陥ってしまうママがいます。先輩ママの経験談と違うことに不安になってしまいますが、出産の影響は人それぞれ違います。「食べられない」「食べたくない」はつらい症状ですが、原因を知って改善を目指しましょう。
出産後の食欲不振の原因となるもの
出産後の急激なホルモンバランスの変化
ホルモンバランスの変化によってもたらされる症状は人それぞれで、生理前のPMSでさえも百種類以上の症状があることが分かっています。出産後のホルモンの乱れで食欲が増すママもいれば、食欲が減退してしまうママがいても不思議ではありません。
ホルモンはさまざまな身体の機能を正常に働かせるために必要なものですが、この微妙なバランスが崩れることが出産後の身体に思いがけない症状として現れることがあるようです。
ママの育児のストレスが原因かも
ママになれば、それだけで大きなストレスを感じることになります。不眠や孤独感、疲労などが一気に出産後のママに襲いかかりますので、そのストレスの量は相当なものです。
ストレスの発散方法にも個人差があり、甘いものや美味しいものを食べることで気持ちが軽くなるママもいれば、ストレスによってなにも手につかない、なにも食べられなくなってしまう人もいます。
どの症状が正常で、どの症状が異常ということではありません。ママの育児ストレスの感じ方も症状の現れ方も人それぞれですので、疲れていると感じたら十分に休む心がけも必要です。
出産後のママは睡眠不足で疲れているから
その原因となるのが、十分な睡眠ができないことです。誰でもぐっすり眠ることで1日の疲れを癒し、翌日にはまた精力的に活動することが可能になります。
しかし、夜中のお世話が必要な赤ちゃんの育児をする出産後のママは、とにかく眠ることができません。眠れたとしても、細切れの短い睡眠では疲れをとることができないのです。
眠れないことで疲労の上に疲労が重なり、食べる気力も湧かないことがありますね。睡眠不足は気持ちの落ち込みなどの精神的な負担も生み出します。
出産後の食欲不振が続くとこんな影響も
おっぱいの出が悪くなるかもしれない
母乳はママの身体から作られるものですが、その原料は血液です。毎日1Lほどの母乳を出すためには、当然ですが毎日新しい血液を作り出す必要があります。
血液は水だけではできませんので、さまざまな栄養素やエネルギーが必要になります。そのため、出産後のママは普段よりも500kcalは多く食べるように指導されます。
長期間食べないことは、そのまま母乳が出なくなることにつながりますので、食欲不振の改善に努めることが必要です。
ママの体力が落ちて育児に影響が
出産後のママでも、母乳を出す必要がなく赤ちゃんのお世話も誰かに任せ、1日中寝ていられれば、そんなに食べる必要はありません。しかし、そうもいきませんね。
赤ちゃんを抱き上げる、授乳をする、さらに家事や買い物などをするためには十分なエネルギーを摂取する必要があります。また、身体に必要な栄養が足りていないと、免疫力が下がり風邪などにかかりやすくなります。
体力が落ちるだけでなく、病気になると育児に影響が出てしまうかもしれません。家族のためにもママが元気でいることが大事ですね。
このままだと産後うつの引き金にも
しかし、同じような症状でも注意が必要なのが「産後うつ」です。こちらは立派な病気なので、適切な治療が必要になります。
食欲不振は産後うつの症状としても現れることがありますが、食欲不振そのものよりも、それによって引き起こされるストレスや憂鬱な気持ちが引き金になってしまうことがあります。また、睡眠不足も産後うつの大きな原因の一つです。
産後うつが長引くと、そのまま何年も悩まされることがありますので、たかが食欲不振と思わず精神的につらいと感じたら専門医に相談するようにしてくださいね。