出産後の出血はいつまで続くの?悪露の変化や産褥期の過ごし方
出産し、待ちに待った赤ちゃんとの対面は感動的で幸せな気持ちになりますよね。しかしママは産後しばらくの間、出血や後陣痛で思うように体が動かないこともあるでしょう。そこで、悪露の変化や産後の過ごし方についてまとめましたので、参考にして少しでも不安なく体を回復させていきましょう。
出産後に悪露が出る仕組みと注意点
出産後の出血である悪露とは
悪露とは、子宮が妊娠前の状態に戻る過程で排出される分泌物のことをいいます。赤色や茶褐色をしているのですべてが血液だと思われがちですが、悪露の中には胎盤や卵膜が剥がれた面からの出血をはじめ、子宮内に残っている胎盤の一部も含まれています。
一般的に悪露は産後1カ月を目安におさまってくる人が多いですが、個人差が大きく、中には2カ月経っても続いていたというママもいます。産後すぐに育児や家事を頑張りすぎてしまうと長引くこともあるので、産褥期はできるだけ安静に過ごすことが大切です。
清潔に保って細菌感染を防ごう
悪露は時間が経つと細菌が繁殖しやすく、それが外陰部に付着することで感染する危険性もあります。こうしたことを防ぐためにも、性器周りを清潔に保つように心がけましょう。
産褥パッドやナプキンにたくさん出血していなくても、トイレに行くたびに交換し、清浄綿などで拭いておきます。ウォシュレット機能があれば、軽く洗浄してもよいでしょう。細菌感染を起こすと臭いに変化がある場合も多いので、気になるときは病院を受診することをおすすめします。
悪露が出ている間の入浴は控えよう
第一の理由としては、細菌感染を防ぐことです。シャワーであれば水に触れるのは体の表面だけですが、湯船に浸かることで膣から体内に水が入る可能性があります。産後は免疫力が低下しているため、水に含まれるわずかな細菌でも感染し、危険な状態に陥ることもあるのです。シャワーだけでしっかり体を清潔にしておきましょう。
また、入浴することで血流がよくなり、出血量が増えることもあります。冬の寒い時期の出産では湯船に浸かれないことはつらいですが、温かい飲み物を飲むなどして体を冷やさないようにしたいですね。
悪露の出血量や色の変化の仕方とは
産後2週目ごろまでは鮮血や茶褐色
専用の産褥パッドを使っても出血ですぐにいっぱいになってしまい、何回も変えるのは大変かもしれませんが、退院するときまでにはピークを越えている場合が多いでしょう。
産後2週間目に入るころには、悪露の量も少しずつ減っていきます。血液の割合が減ることにより、色も茶褐色に近づいてくるでしょう。母乳育児をしているママは子宮の回復が早いといわれていますが、個人差が大きいのであまり気にしすぎないようにしましょう。
産後3週目ごろには量も減るけど無理は禁物
量が減ると同時に、独特の臭いも少しずつ緩和していきます。このころになると、産後からずっとパッドやナプキンをいた使っていたことで、皮膚の弱い人はかぶれを起こしやすくなります。量が減ってもこまめに交換するよう心がけましょう。
また、退院し本格的に育児が始まったことで、ついつい無理をしてしまうママもいますよね。自分では元気だと感じていても体はまだ回復途中なので、無理をすることで血液が混じったものに戻ることもあります。一時的なものは心配いりませんが、できるだけ安静に過ごしましょう。
1カ月過ぎても出血量が多い場合は受診を
悪露が続いていても、子宮の戻りや子宮内の状態に問題がなければ様子を見るよう言われることもあります。ただし、悪露が長引くとママの体もつらいので、できるだけ安静を心がけ無理をしないことが大切ですよ。
また早い人であれば、産後1カ月で生理が再開する場合もあるようです。悪露との見分けがつきにくいですが、生理であれば数日で出血は止まるので目安にしてみてくださいね。
悪露が出ている期間の過ごし方
できるだけ安静に横になって過ごそう
そのようなママは無意識のうちに無理をしてしまい、悪露が長引いたり、体のいたるところに痛みが生じたりと回復が遅れてしまいがちです。
産後1カ月はできるだけ体を休めることができるように、家事や育児を手伝ってもらえる人を出産前から見つけておくと安心です。地域によっては自宅訪問をして身の回りのことを手伝ってくれるサービスもあるので、実家が遠方のママなどは頼ってみるとよいでしょう。