幼児期の食事のポイント、健やかな成長に向けて知っておきたいこと
「離乳食からそろそろ幼児食にしようと思うけど、どのタイミングですればよいのかわからない」などと幼児食のことで悩むママはよくいらっしゃいます。そこで、健やかな子どもの成長のために、幼児食を始めるタイミングや栄養バランス、注意点などをご提案いたします。
幼児期の食事=幼児食ってどんなもの?
離乳食と幼児食、大人の食事の違いを知ろう
幼児食は、母乳やミルクの栄養を終えて食事から栄養を取るのに慣れていくことを目標とします。幼児食は、体の大きさに合わせた食事内容にして、1日3食の大人と同じような食生活になっていきます。
しかし、幼児期の子どもはまだ噛む力も消化する力も発達途中なので、まったく大人と同じ食事というわけにはいきません。幼児食は食べやすい大きさや薄味で油分も控えめにするなどの配慮が必要になります。
大人と同じ食事で、子どもの消化器に負担がかかったり肥満になったりしないように気をつけてくださいね。
幼児食で学ぶ大切な役割を知ろう
また、生活習慣病を防ぐ正しい食事の習慣をつける役割があります。薄味で油分や糖分を控えた食事を取り入れることによって、大人になっても健康的な食習慣を続けることができます。子どもだけでなく家族の食事も一緒に薄味にしたら、作り分ける手間も省けるうえに、体にもよいですよ。
ほかにも、食べることへの興味や楽しむことも学ぶ役割があります。周りの人と楽しく食事をすることは、心の栄養にもなるので、ぜひ家族で食事の時間を楽しんでいただきたいです。
幼児食をはじめるタイミングを知ろう
離乳食の完了期に入って、だいたい奥歯で食べ物をしっかりと噛むようになってくる頃が目安になります。噛むことができて栄養を食事で取れるようになったら、幼児食を始めましょう。
だいたい1歳半~2歳くらいで幼児食に切り替わることが多いようですが、それぞれのペースがあるのでママは焦らずゆっくりと見極めてくださいね。遅くてもいずれはできるようになるので、心配しなくて大丈夫ですよ。
幼児食は1歳半~5歳か6歳くらいまでの間が多いようです。「食べることを楽しむ」を大切に、子どもが自分で食べることができるように見守ってくださいね。
これからの成長のための家庭「食育」
決まった時間に食べる食習慣を身につける
決まった時間に食べることは、消化や吸収のリズムをつけます。また、食事と次の食事の間をしばらく空けることで、お腹がすいて美味しくしっかりとご飯が食べられます。
たまには、決まった時間に食べることができない日があっても大丈夫です。できるときは、決まった時間に食べるようにするとお腹にもよいでしょう。
幼い頃の食事は大切で、6歳くらいまでに将来の食習慣が決まるといわれています。幼児食は、食事内容に加えて時間もできるだけ気にして準備してくださいね。
食事の大切さを学び、マナーを習慣づける
食事をするときには、「いただきます」や「ごちそうさま」の挨拶をします。食べ物は、肉や魚などの命をいただいてできています。また、作ってくれた人への感謝の気持ちも挨拶に込められていることを伝えるのもよいかもしれませんね。
ほかにも、きちんと座って姿勢よく食べることもマナーであり、体の成長に大切です。逆に肘をついたり、テレビを見たり遊んだりしながら食べるのは好ましくありません。
五感を使って食事を味わうことは、心身の成長に欠かせません。また、食事中は、家族とのコミュニケーションの場でもあります。楽しく時間を過ごして食事の大切さを身につけられるとよいですね。
たくさんの食体験をして、楽しさを見つける
できれば、少しずつでよいのでいろいろな食材や旬の食材を試してみるのがいいですよ。この時期にたくさんの味や色、形や匂い、食感を経験できると食事に興味を持つことができ、大人になっても好き嫌いが少なくなるといわれます。
また、いろいろなものを食べることは脳の刺激にもなり発達を促します。
そのほか、初めて食べる食材の味には食べている環境や気分も影響があるので、家族で楽しく食べるなど工夫をして楽しい食体験をしてみてくださいね。