簡単おせちを子どもと作ろう!縁起のよい田作りや菊花かぶに酢ばす
おせち料理についての由来やレシピ、ご存知ですか?なぜおせち料理をお正月に食べるのか?なぜ昆布巻きや数の子、たつくりが入っているのか?子どもに聞かれると「?」と答えに困ることもありますね。日々子育てや家事、仕事に忙しいのですから、メインのお重は市販のものを上手に利用して、簡単なものを数品、子どもと手作りしてみませんか?今回は田作り・菊花かぶ・酢ばすの三品をご紹介します。
国際中医薬膳管理師・調理師 みほ
スーパーで手に入る食材で、 季節・体調に合わせた薬膳料理やデザートを楽しむ料理教室を、大阪市内で開催しています。 子どもたちのちょっとした風邪やアレルギーなどの不調は、ひどくなる前に薬膳とアロマで解消。休日は家族でアウトドアライフを楽しんでいます。
おせち料理の由来とレシピ3種をご紹介
ご存じですか?お重の詰め方
お正月にいただくおせち料理は、本来日本の暦の上で年に5回の節句(お正月=1月1日、ひな祭り=3月3日、子供の日=5月5日、七夕=7月7日、重陽の節句=9月9日)を祝うために作られるものでした。当初は質素な野菜の煮しめなどがメインでしたが、やがて1月1日のお正月のみに食べられるようになり、内容も豪華になってきたといわれています。
重箱に入れるものには決まりがあり、一の重には口とり(紅白かまぼこや栗きんとん、昆布巻き、伊達巻きなどのこと)、二の重には焼きもの、三の重には煮物、四の重には酢のものを入れます。
とはいえ、四の重まで作るとなるとかなりの品数になり、食べきれる量ではない場合もあります。少しずつ用意して大皿に盛ったり、かわいい豆皿などに少しずつ盛りつけるスタイルもよいですね。
豊作を祈願して「田作り」(約4人分)
カタクチイワシを寒風にあてて乾燥してつくられるごまめは、かつては稲作に用いる高級な肥料でもあったことから「田作り」といわれ、豊作を祈願して食べられます。
・ごまめ・・・40g
・しょうゆ・・・大さじ2
・みりん・・・大さじ3
・砂糖・・・大さじ2
・お好みで ごま、ケシの実など・・・大さじ1弱
① フライパンにごまめを入れ、弱火にかけてから炒りします。香ばしく柔らかくなりますが、少し冷ますと手で簡単に折れるようになれば、出来上がりです。はずれたうろこや細かいくずが出ますので、ザルにあけてさっとふるって、細かく砕けたものを除き、広げて冷ましておきます。
② バットにクッキングシートを広げておくか、ひっつき防止のために薄くサラダオイルを塗っておきます。フライパンにしょうゆ、みりん、砂糖を入れて中火にかけ、箸にたれをつけて広げ、とろみがついて糸を引くようになるまで煮詰めます。(ガスコンロの場合は、中央が煮詰まっていなくても縁から焦げていきやすいので、火加減に注意し、時々なべをゆすって全体が混ざるようにします。)
③ 火を止めてすぐに①のごまめを入れて全体を混ぜてからめ、バットに広げます。
(冷めると固まるので手早く行いましょう。また、たれはとても熱く、皮膚につくとやけどしてしまいますので、注意して作業してくださいね。)
④しっかりとさめたら湿気予防のため、密閉できる保存容器に入れておきましょう。
長寿を願って「菊花かぶ」(4人分)
古来より、菊は邪気をはらうとされています。不老長寿を願って、その菊の花を形どります。また、カブには咳を鎮め、消化促進の作用があります。
・カブ・・・中1個
・酢・・・200cc
・砂糖・・・40g
・塩・・・10g
・赤唐辛子・・・1本
・ゆずの皮・・・1/2個分
① かぶは皮をむいて横半分に切り、写真のように両側に割りばしを置いて細かく切り目を入れます。
90度回転し、同様に切り目を入れてから3cm角に切りわけ、塩水(水500ccに対して塩大さじ1/2(分量外)の割りで加えたもの)に漬けてしんなりさせます。
② 保存容器に酢、塩、砂糖を入れ、混ぜとかします。
③ ②のかぶが柔らかくなれば水分を絞り、③に漬けて上からラップを密着させ、味をしみ込ませます。