20代子育て世帯の共働きについて。家族の生活に与える影響を解析
女性の社会進出が進み、20代の子育て世帯でも共働きが増えてきています。中には、家事や育児と仕事の両立に不安を抱いている人も多いのではないでしょうか?そこで、20代の結婚や経済事情、共働きしていることのメリットについて解説します。あわせて、共働きでのママやパパの悩みと対処法についてもご紹介します。
20代の結婚や経済事情についての情報
20代の4人に1人が結婚している
総務省統計局が公表した2018年度版の国勢調査報告によると、20代の4人に1人は結婚しているという結果でした。推移を見ると、男女とも1980年ごろから20代の未婚率が上昇傾向にあり、2010年から横ばいとなっています。
男性の未婚率は20代前半では90%以上、後半で70%以上です。独身者は1960年代では50%弱だったのに対し、2015年には70%近くまで増えてきています。
女性の未婚率は20代前半では90%以上、後半になると60%以上です。女性の場合、20代の半ばを過ぎたころから結婚を意識するようになることがわかります。
20代で共働きをしている割合は約55%
厚生労働省が平成28年4月に公表した「女性の活躍促進に向けた配偶者手当の在り方に関する検討会報告書」をみると、共働き世帯が急増していることがわかります。共働き世帯が昭和55年では約600万世帯だったのに対し、平成26年には約1,114万世帯にまで増えています。
共働き世帯が増えた背景には、さまざまな法律が制定されたのに伴い、産休・育休制度の導入や非正規雇用の拡大など女性が働きやすい環境が整ったことが大きく影響しています。
20代の平均年収は346万円
同じ20代でも、前半と後半では平均年収には差があるようです。20代前半の平均年収は約240万円で、大卒であれば就職したばかりということが影響しているのでしょう。
20代で結婚している男女の年収は300~399万円が最も多く、全体の20%以上を占めています。男女とも、平均年収が高い人ほど結婚しているという傾向があるようです。
内閣府が公表している結婚に対する意識アンケートをみると、結婚生活に必要な年収は約490万円という結果が示されているので、結婚後も共働きを選択するのは自然なことかもしれません。
共働きをしていることのメリット
ママもパパも経済的、精神的に余裕がでる
社会情勢が不安定な現代社会では、毎年給料が確実に増えていくとは限りません。ボーナスがカットされたり、減給されたりすることだって考えられます。リストラの可能性も否定することはできない状況です。
だからこそ、共働きであればどのような経済状況になろうとも経済的には安心感があります。もしパパだけが働いていたら、どんなに仕事が辛くても辞めることができずに精神的にも追い込まれてしまいます。
子どもに社会性や生活力が身につく
おじいちゃんやおばあちゃんの中には、小さいころから保育園に通わせることはかわいそうだという考えを持った人がいます。でも、保育園での生活でしか得られないメリットもあります。
子どもは、ママやパパのほかにも多くの人との触れ合いの中でさまざまなことを学んでいきます。保育園での生活は、同年代の友だちや先生と関わることで我慢をすることを覚えます。また、自分との違いを受け入れ、喧嘩などのトラブルの解決法も身につけていけるでしょう。
このような保育園での触れ合いは、子どもにとっては大切な成長の場となります。
ママは仕事を理由に家事を手抜き
だからこそ、共働きのママは仕事を理由に家事を手抜きしても誰も責めたりしません。忙しいときには、パパに家事のお手伝いを頼みやすくもなります。
多くの働くママは、家事を手抜きするために家電を利用しています。食器洗い乾燥機やロボット掃除機は、ママの家事負担を軽くしてくれることでしょう。
また、食事の仕度が忙しいときにはスーパーのお惣菜や冷凍食品で済ませ、仕事が休みの日の夕食はがんばって手料理を用意するというママもいます。
共働きでのママとパパの悩みと対処法
子どもといる時間が少なくてかわいそう
家に帰ってからも家事に追われ、仕事と子育ての両立はなかなかできることではありません。ですから、いつも子どもといる時間が少なくてかわいそうだという罪悪感を持ちながら我が子と接しているママは多いのではないでしょうか?
このようなママの悩みは、少しの工夫で解決できます。たとえば、子どもとおふろに入るのもよい方法です。子どもが寝るときに、絵本を読んで寝かしつけるのもおすすめです。
また、できる限り家族が揃って食事をするようにしている家庭もあります。家族みんなが食卓を囲んで食事をすることは、家族の繋がりを深めてくれます。