こどもの日に鯉のぼりを飾ろう!飾る前に知っておきたいこと
鯉のぼりの豆知識!いろんな名称を知ろう
鯉のぼりの色や順番に意味はあるの?
この順番は、長い年月の間にできあがったものです。もともと江戸時代では真鯉(黒色)のみ揚げていました。明治時代に入り、赤色の緋鯉が追加されました。そして昭和時代に入ってから青色の緋鯉も追加されて3色が一般的になったそうです。
実際に池で泳いでいる鯉に青色はいません。なぜ青色の鯉のぼりができたのでしょうか?これは昭和39年の東京オリンピックを見ていた職人さんがひらめいて作ったそうです。販売してみると人気になり、浸透していったようです。
吹き流しってなんのこと?
吹き流しには魔除けの意味があります。戦国時代では戦いのときに、吹き流しを飾っていたようです。家族全員の魔除けを願って、鯉のぼりの1番上に飾るようになったのでしょう。
ではなぜ5色なのでしょうか?色の決まりはあるのでしょうか?これは中国の古い言い伝え(陰陽五行説)の影響を受けたものとされています。青、赤、黄、白、黒の5色が集まると、魔除けの力を発揮できるという考えからきています。
青は緑で、黒は紫で表すことが多いようです。実際に鯉のぼりとセットで売られている吹き流しの色は緑、赤、黄、白、紫がほとんどです。まれにこの5色ではないものも売られています。
カラカラ回る矢車って何?
矢車とよばれていますが、回転球と矢車の2つを合わせてあります。回転球とは1番上に付いている丸いものです。多くは金色です。別名「天球」ともいいます。神様に見つけてもらえるように目印として飾ります。
矢車とは、回転球のすぐ下に付いていて、風がふくとカラカラと音をたてて回ります。弓矢の矢がすべて内側に向かっているデザインをしています。これは悪いことを矢で射ぬき、いいことを射止めることを意味しています。
カラカラと音が鳴るのを避けたい人のために、静音タイプのものがあるようです。
童謡こいのぼりの歌について知ろう
こいのぼりの歌うたえる?
やねよりたかい こいのぼり
おおきいまごいは おとうさん
ちいさいひごいは こどもたち
おもしろそうに およいでる
歌詞にはお母さんが出てきません。真鯉はお父さん、緋鯉はこどもたちと表現しています。歌が作られた1930年代は、家を代表する人、大黒柱といったらお父さんという考えが強かったためではないでしょうか。
現代では、女性が社会に進出したことや、家族みんなでお祝いをするといった点から、真鯉はお父さん、赤い緋鯉がお母さん、小さな緋鯉が子どもたちと解釈されることが増えてきたようです。
2番、3番もうたえるようにしよう
2番
みどりの かぜに さそわれて
ひらひら はためく ふきながし
くるくる まわる かざぐるま
おもしろそうに およいでる
3番
5がつのかぜに こいのぼり
めだまをピカピカ ひからせて
おびれを くるくるおどらせて
あかるいそらを およいでる
子どもが親しみを持てる言葉ばかりですが、さわやかな風景が思い浮かべられるような歌詞です。ひらひらやピカピカ、くるくるといった表現は言葉がわからない月齢の子でも、聞いていて楽しいかもしれません。また、お子さんが歌えるようでしたら、一緒に歌ってみるのもいいかもしれませんね。
こいのぼりの歌はもうひとつあった
1番
甍(いらか)の波と 雲の波
重なる波の 中空(なかぞら)を
橘(たちばな)かおる 朝風に
高く泳ぐや 鯉のぼり
2番
開ける広き 其の口に
舟をも呑まん 様見えて
ゆたかに振う 尾鰭(おひれ)には
物に動ぜぬ姿あり
3番
百瀬(ももせ)の滝を 登りなば
忽(たちま)ち竜に なりぬべき
わが身に似よや 男子(おのこご)と
空に躍るや 鯉のぼり
男の子に強くたくましく育ってほしいという願いが感じとれる歌詞になっています。
鯉のぼりをしまうときの注意点
鯉のぼりって洗濯できるの?
鯉のぼりのほとんどはナイロンかポリエステルなので、洗濯はできます。しかし洗濯機を使わない方がいいでしょう。シワになってしまったり、破損の原因になってしまいます。
基本的な手洗いをご紹介します。
1 浴槽にぬるま湯をはり、中性洗剤をまぜます
2 そこに鯉のぼりを入れて、10分~20分つけておきます
3 汚れがひどい部分を優しくもみ洗いをします
4 シャワーなどですすぎます
5 水をきって、タオルなどで軽くふきます
6 形をととのえて、陰干しします(直接日光にあてると、色落ちの原因になります)
金箔をあしらった鯉のぼりには注意が必要です。金箔はとれやすいので、つけおきやもみ洗いを避けた方がいいでしょう。汚れがひどい部分のみを、手早く軽く洗うだけにした方がいいかもしれません。
鯉のぼりの大きさや数にもよりますが、大変な作業です。鯉のぼりのクリーニングを扱っているクリーニング店もあります。一般的ではないようなので、事前に確認や相談をした方がいいでしょう。