【第2回】褒めると子は育つ⁉︎乳幼児からできる褒め方のコツ
子どもとのコミュニケーション
欲求を利用して気楽に子育て
子どもは、色んなことをやってみたいという欲求が強くあります。家では、危険だから、汚すからとやってみたいことを制限してしまうことも多いですが、将来の投資だと思ってやってみるのもよいかと思います。
自分で牛乳を注ぎたいという子には、注がせてあげてみてください。こぼされたら大変だと思ってしまうかもしれませんが、一度できてしまえば、自分で飲み物を注ぐようになり、自分のことは自分でやることにつながっていきます。
子どもの自発的な行動はことばにしやすく、認めやすいという利点もあります。
将来を見据えたことばのチョイス
「牛乳こぼしたところを拭いてくれてママ嬉しい」
「牛乳こぼしたの気づいて拭いてくれたんだ!すごいね」
子どもが小さいときは「ママ嬉しい」と、言いたくなる場面がたくさんあります。問題はありませんが、一人の人として育っていく子どものためにも「ママ嬉しい」ではないことばを選択してみてはいかがでしょうか。
前者はママのためにした行動を褒めたということになり、ママに喜ばれたくて行動をするようになります。最初のきっかけとしてはいいのですが、人としてその行動がすごいよねとした方がママの子離れや子どもの成長にも繋がっていきます。
「きょうだい」を褒めるときは?
お兄ちゃんやお姉ちゃんなど兄弟がいるとき片方だけ褒めてしまっていいのかと悩んでしまうこともあります。
容姿や人格ではなく、実際の行動を褒めているのであれば、片方だけ褒めて大丈夫?と、それほど意識しなくても問題ありません。褒められなかった子ども自身も、「そうかそうだよな」と思うきっかけにもなる可能性があります。それでも、バランスが気になるようであれば、違った目線や得意な分野でしっかりと褒めるようにしましょう。ただ、無理に褒めようとしても「お世辞を言っているな」と子ども心に感じてしまうと思います。
まとめ
子どもに直して欲しいと思うところは目につくのに、褒めるところをなかなか見つけられないと悩むよりも、当たり前のことが当たり前じゃないんだと、一歩引いた客観的な目線で子どもたちを見ることができるといいですね。心のゆとりが持てるように、ママやパパも自分の「欲求」も大事にしましょう。
褒めるという正解を探すのではなく、子育てのためや躾のためとあまり考えず、「すごいな」「頑張ったね」と思ったことを“ことば”にするのがよいでしょう。
監修
仙台にて、幼児を対象にした野外教育や短大・専門学校で未来の幼稚園の教諭、保育士など、保育者を養成している島貫先生。1児のママ。
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