子どもがよく転ぶ原因はなに?すぐに泣く子どもへの対応やケガの対処
子どもがよく転ぶので、心配になったことがあるママもいることでしょう。子どもはどうして転ぶのか、病気の心配はあるのか、そして転んだ際の対処方法や、病院を受診すべき目安など、わからないことだらけだと思います。この記事では、子どもの転倒について知っておいたほうがよいことをお伝えします。
目次
- 子どもがよく転ぶ三つの理由とは
- 乳幼児は頭が重いのでバランスがとりにくい
- 歩くときに注意する意識がまだない
- 靴のサイズが合っていないと転びやすい
- いつも転ぶときは病気が隠れている可能性も
- 子どもの骨や関節、筋肉に異常がある
- 弱視や脳の病気が原因のことも
- 心配なときは医師に相談しよう
- 転んですぐに泣いてしまう子への親の接し方
- 慌てて抱っこせず様子を見る
- 泣いたら叱らずに共感の言葉をかける
- ケガがあっても大げさに反応しない
- 転んで膝や腕などを擦りむいたときの対処法
- 軽いすり傷は家庭で応急処置する
- すり傷で病院に行く目安
- 子どものすり傷は何科で診てもらうの?
- 転んで顔や頭を打ったときの対処法
- 顔面を打ったら目、鼻、口を観察する
- たんこぶや鼻血の対処法
- 頭を打ったときは様子を見て受診を
- まとめ
子どもがよく転ぶ三つの理由とは
乳幼児は頭が重いのでバランスがとりにくい
生まれてすぐの新生児期(出生直後から生後28日まで)・乳児期(満1歳まで)にかけては3〜5頭身と、全身の20〜30%ほどが頭にあたります。頭は身体のなかで一番重い部位であること、頭を支えるための筋肉がまだ発達していないことにより、歩く際にバランスがとれずに転んでしまうのです。
とはいえ身長が伸びると、幼児期(満1歳から小学校入学まで)では6頭身と頭の割合が徐々に小さくなっていきます。同時に頭を支える筋肉も発達していくため、成長するにつれて転ぶことは少なくなることでしょう。
歩くときに注意する意識がまだない
身体のバランスがとれていないことに加えて、周りの景色や遊びに夢中になることで、足元への注意がおろそかになることも多いのです。
昔と比べて、外遊びの機会が減ったことも一因です。家の中や平坦な道には慣れていても、歩きづらい砂利道やでこぼこ道を知らない子どももいることでしょう。
歩く機会が少ないことで、転ばないように注意して歩かなければいけない、という意識も芽生えにくくなります。ママと一緒に散歩や公園遊びをして歩くことに慣れていけば、だんだんと転ぶことも少なくなるかもしれません。
靴のサイズが合っていないと転びやすい
幼い子どもは、まだ歩くことにも靴を履くことにも慣れていません。そのうえ、靴のサイズが大きすぎたり小さすぎたりすると、余計に転びやすくなってしまうのです。
子どもの成長は早いので、「足のサイズもあっという間に大きくなるから」と少し大きなサイズの靴を買いがちなママも多いことでしょう。しかし大きい靴だと靴の中で足が滑るため、転ぶ回数が増えてしまうことも考えられます。
逆に、小さなサイズの靴のまま過ごしたとします。すると、つま先が曲がったまま固定され、関節が変形する恐れもあります。お出かけの際には靴のサイズをチェックしておきましょう。
いつも転ぶときは病気が隠れている可能性も
子どもの骨や関節、筋肉に異常がある
転びやすい原因としてはまず、骨・関節・筋肉など直接的に歩行に関係する部位の異常が疑われます。骨の形成に異常があったり、筋肉が発達していなかったりすると、足を踏んばることができないためにうまく歩けないことがあります。
また、先天的な股関節脱臼の子どもも多く、左右差があるなど不自然な歩き方になり、転びやすくなります。
かといって、関節の異常がすべて病的なものということはありません。正常の範囲内のものも存在します。たとえば、O脚やX脚といった関節の異常。乳幼児期の子どもの多くにO脚・X脚が認められますが、小学校に入学するまでに治ることがほとんどです。
弱視や脳の病気が原因のことも
硬膜下水腫・硬膜下血腫・くも膜のう胞のほか、染色体異常であるソトス症候群、小児がんなどの脳性腫瘍などにより、頭が重くなります。よく転ぶ子どもで、吐き気や頭痛などの症状がある場合には、脳の病気が潜んでいるかもしれません。
脳の病気のうち、精神的な発達に関わるものであれば、周囲への注意力が散漫になり障害物にぶつかって転ぶことも。また、見た目にわかりにくいものでは、弱視といった視力に関する病気も考えられます。
心配なときは医師に相談しよう
昨今ではネットが普及しているため、ネットで検索した情報だけで判断する人も少なくありません。しかし、その情報が正しいかどうかはわかりませんよね。
どの程度ならば正常範囲で、どこからが異常なのかは、素人では判断がつきませんし判断しない方が安全です。なにか心配な症状があれば、医師に相談してみてください。
もし異常がなければ「なにもなくてよかった」と安心できますし、なにかの病気が発見された場合でも、早期の発見で早期治療が可能になりますね。
転んですぐに泣いてしまう子への親の接し方
慌てて抱っこせず様子を見る
子どもの性格によっても対応は変わるため、「この対応が100%正解」というものはないでしょう。しかし、転んだあとにママが慌てるのはよい対応でないのは確かです。
ママが思っている以上に、子どもは周りの人間のことを見ています。転んだときにはいつもすぐに抱き上げていると、子どもは「転んだらママが抱き上げてくれる」のだと学習するのです。
すると、子どもは自分で立ち上がろうとせず、ママが抱き上げてくれるのを待つようになってしまいます。