幼児期の性格形成に関与しているもの。親子関係や幼児への態度について
幼児期の記憶と感情が性格形成に関与
親の態度によって子どもに感情が芽生える
反対に親が周りの人たちに感謝していれば子どもは世の中の善意を信じられるようになるでしょう。このように親の態度は重要ですが、親だって完璧ではありませんよね。
感情的になることもあればときには不平不満も言いたくなりますし、子どもの相手が面倒だと思うことだってあります。そんなときは親が疲れていることが多いのではないでしょうか。
毎日多くのスケジュールをこなし時間に追われているなどすれば余裕もなくなります。ですからたまには「今日はお休み!」と宣言して子どもと一緒にゴロゴロして親子で自由に過ごし、最後に散らかったものだけ一緒に片付けるなどという日を作ってみてはいかがでしょうか。
親が余裕をもって子どもに対応できる工夫をすることも、長い目でみれば大切なことかもしれませんね。
親の態度と子どもの性格
・支配型 子どもを支配すると従順で服従的になりますが、自発的な行動や積極的な態度が取りにくくなります。
・服従型 子どものいいなりになると、子どもは積極的にはなりますが自己中心的で人に従えない性格になりやすいです。
・保護型 子どもを守るように接すると、穏やかで親切になる傾向がありますが、なんでも先回りしてやってしまう過保護になれば、子どもは人に依存し自分でやろうという意欲を持ちにくくなります。
・拒否型 子どもに関心を持たずあまり話も聞かないような態度だと、子どもは劣等感や不安を抱いたり、親の気を引こうとして反抗的な態度を取ったりすることがあります。
もし親が、極端に保護型になっていると感じれば手を出さずに見守り、支配型で子どもがのびのびしていないときは子どもの意見に耳を傾けるなど、子どもの様子により親自身の態度を客観的に見直すことも必要ですね。
幼児期の性格形成には「運動」も大切
運動能力と性格形成の関係性
前頭前野がよく働いていると、情動をコントロールしたり、集中力を保ったり、判断力を働かせたりすることができますが、不活発になると攻撃性や不安や苛立ちが増す可能性が出てきます。
また、外遊びでほかの子と遊ぶようになると協力したり競争したり、相手に譲ったり自分の意見を通したりという経験を積むことになり、社会性を身につけることもできますよね。
このように幼児期の体を動かす遊びは、その後に社会で生きやすい性格形成のために大切なことといえます。
運動有能感が性格形成に与える影響
もちろん運動以外でも自信をつけることはできますが、幼児期は体を使ってできたことが自信につながりやすいのです。自信がつけば運動以外のことにも好奇心も持って取り組めるようになります。
また、運動能力が高い方が社会性やリーダーシップ、忍耐力などが高いという結果もあります。このように運動有能感は性格形成によい影響を与えるといえます。
とはいえ子どもの発達度合いや好みに合わない運動などは避けましょう。体を使った楽しい遊びから運動有能感は生まれます。
運動遊びは幼児期後の小学校生活にも繋がる
また、友だちと遊べば人数合わせなどで自然と計算する場面も出てきます。これらは小学校で学ぶことですが、子どもは忘れていても、ふと理科の時間に振り子の原理を体感として思い出したり、算数の足し算引き算が実感として分かったりすることがあります。
それに、運動で自信がついていれば勉強にも好奇心を持って取り組みやすくなります。さらに友だちと喧嘩したり仲よくなったりの外遊びをたくさんした経験により、学校の集団行動に順応しやすいだけでなく、人間関係を適切に作りリーダーシップを発揮することもあります。
まとめ
大変なことも多いですが、性格が作られる幼児期には、子どもとの信頼関係を築けるようにおおらかな気持ちで子どもと接していきたいですね。そのためには普段子どもと接する機会の多いママが気持ちの余裕を失わないように、パパと協力して子育てしていけたらよいですね。