袱紗(ふくさ)の色分けと作法とは?慶事や弔事のマナーを確認しよう
慶弔行事の際、現金の受け渡しで使われるふくさをママはきちんと使えているでしょうか。きちんとマナーにのっとった使い方を自信を持って答えられる人は少ないかもしれません。大人としてかしこまった場でも恥ずかしくないよう、きちんとマナーを覚えておきたいですね。今回はふくさの作法をご紹介します。
ふくさを使う理由と種類の違いとは
金封をそのまま持って行くのはマナー違反
そこまでは一般常識として浸透していますが、その慶弔金を包んだ金封をそのまま持っていくことも大きなマナー違反になってしまいます。そこで使われるのがふくさです。
ふくさはもともと貴重品や贈答品の粉塵除け、日除けとして使われていた風呂敷状のものが、徐々に慶弔行事で金品を贈答するときの儀式用となり今に至るそうです。儀礼を重んじる場面でふくさを使うのはマナーですので、パパもママも大人として相応しいものを一つは用意しておきたいですね。
風呂敷タイプは慶事と弔事で包み方に注意を
慶事と弔事では金封の包み方が異なり、簡単にいえば慶事はふくさが右開き、弔事は左開きになります。逆にしてしまうと大変失礼になるので、しっかり覚えておきましょう。
慶事の場合、ふくさを四隅が上下左右に来るように敷き、その中央より少し左に寄せて金封を置きます。ふくさの左側を金封にかけ、上、下、最後に右側を畳み、余った部分は裏側に折り返し完成です。
弔事の場合は逆向きになるよう金封を右に寄せ、右、下、上、そして左の順番で畳みます。
簡易版の金封ふくさは使いやすいのが特徴
そんなとき、初心者でも持ちやすいのが簡易版ともいわれる「金封ふくさ」です。これは、はじめから袋状に縫い留めてあるので金封の出し入れがスピーディーで型崩れしにくいのが特徴です。
受付での振る舞いもスマートになるので、最初の一つにふさわしいアイテムです。金封ふくさは上下を変えて開きを逆にすることで、慶弔問わず使うことができるものもあります。
大勢の人が集まると予想される場面では金封ふくさ、より格調高い正式な場面では風呂敷タイプなど使い分けてもよいでしょう。
慶事と弔事では使えるふくさの色が違う
慶事には暖色、弔事には寒色を選ぼう
慶事にはピンク、オレンジ、赤などの暖色、金も使うことができ、おめでたい鶴や松、扇など縁起のよい刺繍が施されていたり、レースをつけてあったりする華やかなふくさを選んでもOKです。
一方、弔事ではグレーや紺、緑などの寒色系で落ち着いたトーンを選びます。柄や刺繍が入ったものは基本的に慶事向きですが、弔事用であれば菊など控えめなものを選びましょう。
一枚持っておきたいのは紫のふくさ
この紫のよいところは、男女や慶弔行事での使い分けがいらないことです。つまり紫のふくさを一枚持っていればパパもママも、結婚式でもお通夜でも使うことができるということです。
ただ、無地の紫のふくさは地味なので、華やかな結婚式では地味すぎることもあります。また、白いふくさも慶事弔事ともに使うことができるとされていますが、あまり一般的ではありません。中にはマナー違反と考える人もいるので、その場にふさわしい色のふくさを使うのが無難です。
急に必要になったときにふくさを買える場所
一般的なふくさであれば、最近ではコンビニや100円均などでも購入ができます。ただ、あくまでも緊急時に使うもの、質や高級感は求められないかもしれません。
少し足を伸ばしてホームセンター、最終手段で葬儀場で手に入れるという手段もあります。それでも、いざというとき探すとみつからないということも多いので、あらかじめネットやデパートなどで気に入ったものを購入しておくことをおすすめします。
ふくさのほかにも気をつけたいマナ-
結婚式へ子連れ参列する際のお祝儀とマナー
招待状が来る前の段階で出席確認の連絡が来たときに子ども連れでよいか確認することもできます。子どもと一緒に参列する際の子ども分のお祝儀の目安は5,000~1万円程度ですが、千円単位の端数は避けた方がよいので、切り上げて多く包むかその分のお祝いの品を贈るのもよいでしょう。
結婚式場や披露宴の会場で子どもが泣き出したときは退出する、子どもが手の届く範囲のものに注意するなどマナーも確認しておきましょう。