家庭菜園できゅうり栽培にトライしよう!育て方のポイントや収穫時期
家庭菜園初心者でも失敗しにくいといわれているのが、実が食べられる「果菜類」の野菜です。なかでも、プランターと地植えの両方で育てられるきゅうりは、手入れや管理の方法を学びながら育てられるので、初めての家庭菜園にうってつけです。今回は家庭菜園でのきゅうりの育て方やコツを紹介します。
家庭菜園できゅうりを育てる方法
土作りして、種まきをしよう
地植えする場合は3週間ほど前に堆肥(たいひ)と苦土石灰(くどせっかい)を土に撒いて深く耕しておきます。その後、植え付けの1週間前ごろに元肥(もとごえ)を撒いて再び耕し、幅60cm、高さ20cm程度に土を盛った畝(うね)を作りましょう。
土の準備ができたら雑草などが育つことを防ぐためにマルチシートを張ってください。マルチは保温や病気予防にも役立ちますよ。
プランターで栽培する場合は20L以上、できれば45L程度のプランターを使いましょう。土は自分で堆肥などを混ぜて作ってもかまいませんが、市販の野菜用培養土が手軽でおすすめです。
発芽、育苗の管理をしよう
箱を使って発芽させる場合は、種と種の間に横2cm、縦8cm程度の間隔をあけて1粒ずつ並べて植えます。薄く土をかぶせてたっぷり水やりをしたら、乾燥しないよう新聞紙などをかけておくとよいでしょう。
ポットで発芽させる場合は、直径3cm程度の穴に種を2粒か3粒撒きます。およそ5日で芽が出ますので、弱い芽を間引きしながら本葉が3枚から4枚になるまで育てましょう。
定植できるまでおよそ1カ月かかりますので、植え付け時期から逆算して種まきしてくださいね。また、地這い品種はポットなどで発芽させず土に直播(じかまき)してください。
定植〜収穫までの管理をしよう
苗を植える前に植え穴に水を染み込ませておくと、苗が土になじんで根を張りやすくなりますよ。
本葉6枚目くらいまではメインとなる「親づる」だけで育て、本葉が6枚以上になったら「子づる」を残します。ただし、子づるは伸ばすのではなく葉を2枚残してかき取るようにしてください。
つるが多い方が収穫量が多くなりそうな気がしますが、つるが多いと実に栄養が行き届かなくなり収穫量が減ってしまいます。また、葉が茂ると風通しがよくないので病気の発生リスクも高くなります。
家庭菜園できゅうり栽培を楽しむポイント
水やりと乾燥させないことが大事
収穫時期が日差しの強い7月、8月と重なる品種は、土が乾きやすいので1日に2回水やりが必要になることがあります。気温の高い時間帯に水をやると根腐れの原因になるため、水やりは気温が比較的低い朝夕が最適です。
また、土の乾燥を防ぐために「敷き藁(しきわら)」をしましょう。土の上に藁を敷いたあと、麻ひもや竹で押さえてください。
プランターの場合は藁の代わりにミズゴケを使ってもよいですね。藁に比べると割高ですが、保水力も高く風で飛ばされにくいのでおすすめです。
地植えとプランターでやりかたが違う追肥
地植えの場合、マルチや敷き藁をはずすか穴をあけて肥料を与えます。苗の植え付けが終わった2週間後ぐらいに1回与え、その後2週間おきに、合計3回与えるとよいでしょう。
プランター栽培では栄養分が水と一緒に流れ出てしまうので、地植えに比べて追肥の回数を多くする必要があります。苗が根付いて高さが50cm程度まで育ったら、栽培が終わるまで2週間おきに追肥してください。
肥料は与えすぎるとかえって生育を阻害しますので、1回に与える量や回数には注意しましょう。
きゅうりが曲がる?原因と対策
しかし、日照や養分、水分の不足などが曲がる原因になっていることが多いため、曲がったきゅうりの量が多い場合は栽培環境を見直したほうがよいでしょう。水やりの回数を増やすなどの対策を取ってくださいね。
また、きゅうりのお尻が極端に細くなる、極端に太くなるといったこともあります。
お尻が太いきゅうりは株が疲れているときにできやすいため、カリウムを含んだ肥料を与えるとよいでしょう。逆にお尻が細いきゅうりは高温や乾燥が原因であることが多いので、こまめに水やりをするとよいですよ。
きゅうりの収穫時期や収穫後のレシピ
きゅうりの収穫時期の目安
きゅうりは収穫せずに放っておくとどんどん大きくなり、ヘチマのような大きさに育ってしまうことがあります。
食べることはできますが、外側の皮や種が固く食味がよくありません。また、大きくなったきゅうりの重みで枝が痛んだり、株が疲れてしまう原因になったりするので、実が大きくなりすぎないうちに収穫してくださいね。
収穫の目安は18~20cmですが、1番目と2番目の実は株を疲れさせないために早めに収穫するとよいでしょう。また、きゅうりは生育が早いので「あともう少し」と思っているうちに大きくなりすぎることがありますので注意してください。
大きく育ったきゅうりは皮をむいて種を取り除けば、冬瓜のようにスープや煮物、中華炒め、漬物に使うことができます。捨ててしまうのはもったいないので、大きくなったきゅうりも活用してくださいね。