共働き家庭の住宅ローンの組み方。知っておくべきことと注意点
これから住宅を購入したいと思っているママやパパにとって、住宅ローンの金額平均がどれくらいなのか、また、ローンの組み方にはどんな種類があるのかなど、気になることは多いですよね。そこで今回は世間のローン事情やローンの組み方、ローンを組む際の注意点などをわかりやすくご紹介していきたいと思います。
隣のお宅のローン事情。世間の平均を知ろう
全国の住宅購入の際の金額平均
住宅購入の際の金額は、マンションか戸建か、あるいはどのエリアなのかによって大きく異なりますが、平均はだいたい4,000万円~5,000万円くらいといわれています。
また、景気が回復してきたことや東日本大震災の影響により、2013年以降はマンションの価格が急激に上昇し、戸建てよりもマンションの方が高額になっています。さらに、首都圏は特に高額な傾向にあり、新築マンションの金額平均は約5,000万円ほどです。関西圏の新築マンションの金額平均は約4,000万円ですから、エリアによってかなり金額に差があることがわかります。
フラット35利用者の平均ローン額
全国の平均ローン額は約3,000万円ですが、こちらもエリアによって平均が大きく異なります。首都圏だけの平均ローン額3,293万円、さらに東京都だけに絞ると3,789万円になり、平均より2割以上高いことがわかります。これは、住宅の販売価格自体が高額であることや、所得水準が高いことから、平均ローン額も必然的に高くなっているのだと考えられます。
また、首都圏以外の地域では、近畿圏は2,983万円、首都圏・近畿圏・東海圏を除くその他地域は、2,734万円となっています。そのため、首都圏の平均が突出して高く、そのほかの地域では平均を下回ることが多いことがわかりますよね。
住宅ローンスタートの平均年齢
国土交通省が発表している「平成29年度住宅市場動向調査報告書」によりますと、住宅を購入した人の年代は、30代がもっとも多く、次いで40代が多いということがわかっています。また、住宅の種類によって平均年齢に多少の違いがあるものの、注文住宅を購入した人に絞ると、その平均年齢は43.6歳となっています。
こちらのデータは住宅ローンスタートの平均年齢ではありませんが、住宅を購入する際にはほとんどの方が住宅ローンを利用しているため、住宅ローンをスタートさせる平均年齢もだいたい同じくらいであると考えることができます。
ローンの組み方別メリットとデメリット
夫婦どちらかの単独ローン
まず一つ目が、夫婦のどちらか1人だけがローンを組む「単独ローン」です。単独ローンは1人分の収入に応じた金額を借り入れることになるため、2人で借りるよりも借入可能額の上限は必然的に少なくなります。
その一方で、1人分の収入で返していける分のお金だけを借りるため、共働き家庭であれば家計に余裕が出るというメリットがあります。
また、団体信用生命保険に加入しておけば、加入中にパパが亡くなってしまった場合、ママは残りのローンを返す必要がなくなります。家を賃貸にして家賃収入を得たり、売却することもできるため、残された家族が住宅ローンに苦しめられることがなくなります。
夫婦それぞれがローンを組むペアローン
その一方で、夫婦それぞれがローンを組むことになるため、融資コストが割高になるというデメリットがあります。
もしパートナーが亡くなってしまった場合、パートナーのローンはなくなります。そのため、残された方が自分のローンだけを返すことになります。ただし、「フラット35」のデュエットであれば、パートナーが亡くなってしまった場合、残された方のローンも返す必要がなくなります。
夫婦の収入を合わせた収入合算ローン
ちなみにペアローンとの違いは、夫婦それぞれがローンを組むわけではなく、ローンを組むのは1人だけ、という点です。
また、例えばパパの収入にママの収入を合算する場合、ママはローンの連帯保証人という形になるため、パパが亡くなってしまった場合はママがローンを返していかなければならないというデメリットがあります。
ローンを組む際のポイントと注意点
借りられる額ではなく返せる額を借りる
特にペアローンや収入合算ローンは借入可能額の上限が高いため、毎月の返済額が収入に見合わなくなってしまうと、家計を圧迫してしまう恐れがあります。
そのため、いくらまで借りることができるのかを考えるのではなく、毎月の収入から支出を引いた「家計収支」から、いくらなら無理なく住宅ローンの返済に当てられるのかを考え、ローンの借入金額を試算するようにしましょう。