40代ママの食欲減退。原因が更年期症状にある場合の改善方法
40代に入ると、寝ても疲れがとれなかったり、朝起きられなかったりと体調の変化を感じるママが増えてきます。また、食欲が急に減退し、理由がわからず悩んでいるママも多いようです。40代ママが抱える食欲減退の理由や更年期症状の改善方法をお伝えします。
食欲減退が引き起こされる要因とは?
胃や腸など消化器系の不調や病気
消化器系の病気には、胃・十二指腸潰瘍や逆流性食道炎、機能性ディスペプシアがあげられます。胃・十二指腸潰瘍は、それぞれ臓器の壁に傷がついている状態で、症状には腹痛や出血があり貧血も起こします。
逆流性食道炎とは、胃酸が逆流することにより食道部分に炎症が起こることをいいます。症状には胸やけや、のどの違和感、げっぷがあります。
機能性ディスペプシアとは聞きなれない病名ですね。これは、胃の運動機能の障害で、食欲不振や胃もたれを起こします。どの病気も発症すると食欲減退が関わってくるので、自分で病名を判断するのは難しいですね。
消化器以外の不調や病気
甲状腺機能低下症は、男性よりも女性の比率が圧倒的に高いのが特徴です。この病気の症状は、甲状腺の慢性的な炎症により甲状腺ホルモンが出なくなり、活動が低下するため、むくみや全身にだるさが現れます。
うつ病は性格的な背景や環境によるストレスからくるといわれています。気分が落ち込み、喜びや興味も減退するようです。また、がん全般にも食欲減退は関係します。がんの症状の中でも消化器系の症状として、食欲減退が表れやすいようです。
神経性無食欲症とはいわゆる拒食症、摂食障害のことです。太ることを過剰におそれるために食欲が減退します。
加齢や更年期症状によるもの
子どもが小さいうちは一緒に遊び、自然と運動をしていましたが、それがこのころにはなくなってきます。また、いろいろな環境の変化によるストレスからも食欲は減退するようです。
更年期は一般的に閉経がある50代前後の45~55歳を指します。ですが閉経の時期は人それぞれで、40代前半に閉経を迎える人もいます。40代に入ったら、食欲減退の要因として更年期症状も考えるようにしましょう。
更年期の消化器系の症状には、吐き気や下痢・便秘、胃もたれ・胸やけがあげられます。どちらも食欲減退と密接な関わりがあるようです。
「更年期」に食欲減退が起きる原因とは
自律神経や調節機能の乱れ
更年期になると卵巣機能が低下し、脳の視床下部からの命令により卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲンが分泌できなくなって、減少します。
このエストロゲンの減少が自律神経に影響を与え、ホットフラッシュや冷え、めまい、イライラや不眠、肩こりなどの症状として現れるのです。
また、エストロゲンは胃の粘膜を作るときにも必要であるといわれています。通常更年期にかかる年齢になると基礎代謝が落ち、体重が増える傾向にありますが、胃の粘膜が弱ることで食欲減退を引き起こすようです。
ホルモンバランスの乱れ
更年期は月経が関わるため、関係してくるホルモンも月経を調整するホルモンです。そのホルモンには先ほどもお伝えしたエストロゲンと性腺刺激ホルモン、プロゲステロンがあります。
エストロゲンは子宮内膜を厚くし、受精卵の着床準備をします。そして、性腺刺激ホルモンの量がピークを迎えると排卵が起こり、排卵後に卵胞が黄体となってプロゲステロンが分泌され、着床の環境が整うのです。
更年期になると、いくつかのホルモンがバランスよく分泌されて保たれていたものが、エストロゲンの分泌が減ることによりバランスが保てなくなり、いろいろな症状が起こるようです。
ライフステージの変化などによるストレス
また、親族や友人との別れなどの悲しいことも増えてきますね。
このようなライフステージから受けるストレスは大きく、予測もできないことが多いため、体や心がついていけなくてストレスがたまるようです。
また、歳を重ねるごとに、昔のような美しさは失われ、しわが目立ってきたり白髪が多くなってきます。そのような変化により、女性としての自信がなくなってしまうママもいるようです。自分ではどうすることもできないこのような見かけの変化も、ストレスの原因になってきます。
更年期症状を緩和改善する対処法
生活リズムを整え、食事内容を工夫する
40代は子どもの成長とともに、生活リズムが崩れがちです。子どもに合わせるのも大切ですが、ママ自身の体調を考慮した生活リズムを作るようにしましょう。
適度なウォーキングや水中歩行、ヨガなどの有酸素運動を取り入れることで食欲も湧いてくるのではないでしょうか。
食事の時間や内容の工夫も大切です。まずは、バランスのよい食事を、一日3食決まった時間に食べるようにしましょう。女性ホルモンと似たような働きが確認されている「エクオール」は、大豆イソフラボンに多く含まれるので、大豆製品も積極的にとることをおすすめします。