【第1回】助産師さんに聞いた!母乳育児とママのおっぱいトラブル
おっぱいが痛いときどうしたらいいの?
また、乳頭に白斑(乳腺の排乳口にできる白い斑点)ができて、乳管が詰まった状態になり、これが原因で乳腺炎を引き起こすことがあります。白斑があると、授乳の時にかまれたような痛みやとげが刺さったような痛みがあります。
おっぱいがおかしいなと感じたら、早めに冷湿布をして、赤ちゃんに吸ってもらうことが大切です。飲んでくれないときはやさしく搾乳をし、赤くはれた痛い部分をしごいたり、強くもんだりしてはいけません。症状が治まらないときには早めに産院を受診したり、母乳育児相談室の専門家に相談しましょう。
いつまで母乳を飲ませていいの?
厚生労働省は、はっきりとした年齢を示しておらず、WHOでは、生後6か月までは完全母乳が望ましく、2歳まで母乳を続けることを推奨しており、世界の平均は4歳2カ月となっています。
ただし、産後しばらくしてもママが育児に余裕を持てなくなるくらい、授乳をしていることが負担であれば、子どもの自立を待たずにおっぱいを卒業した方がいいときもあります。
いつまで飲ませるかという授乳期間や、栄養として母乳を与えること以上に何よりも大切なことがあります。
それは、たとえ母乳であっても、ミルクであっても、携帯電話とにらめっこせず、赤ちゃんと目を合わせ、赤ちゃんの表情を見ながら心を込めて授乳することです。このような授乳が赤ちゃんの脳と心を豊かに育てていくことになるでしょう。
まとめ
母乳でのトラブルも一人で悩まず、母乳外来などを利用して自分なりの育児を見つけられたら素敵だとな思います。
取材協力
母乳育児相談室・かおり助産院 寺田香里さん
助産師・桶谷式乳房管理士。現在「広川レディースクリニック」にて母乳外来を担当。またご自身でも「母乳育児相談室・かおり助産院」を開院し、多くのママ達に寄り添った活動をされています。