泣く子どもを怒る自分がきらい!怒らないために知っておきたいこと
小さな子どもは眠い、思うとおりにならないなど、ちょっとしたことで泣きますよね。ときには泣いてママの注意をひくことも。体調が悪くて泣くのは別として、子どもがよく泣くとママはイライラすることがあります。そこで「怒る」と「叱る」の違いから、泣く子への対応方法、ママの気持ちの持ち方についてもご紹介します。
「怒る」と「叱る」の違いを知ろう
「怒る」は自分の感情をぶつけること
「怒る」は自分の感情を中心にしています。つまり自分が感じた怒りの感情から不満をいったり、相手を責めたりすることなのです。
たとえば、イヤイヤ期の子が思いどおりにならずに泣きじゃくっているとき、ママは心の中で「いい加減にして!」「あなたの意見を最大限に聞いているのに」などとうんざりするかもしれません。
しかし、「もう知らない!」と感情をぶつけるのは、怒ることといえます。怒ることが悪いわけではありませんし、わが子といえども泣き声が不快に感じることもあります。ただ、ママの期待どおりに動かないからといって、いつも子どもを責めるのは好ましくないですよね。
「叱る」は相手を思って伝えること
このようなときに「イライラする」「自分の思ったように動いてくれない」などという気持ちは出てこないのではないでしょうか?ただただ、子どもの命を守りたい、命の尊さをわかってほしいという一心ですよね。これが「叱る」ときの気持ちです。
相手のことを思って発する言葉は心に伝わりやすく、子どもはそれを見抜くことが多いです。泣かれてばかりだと、ママは自分が責められているようでつらくなりますが、なるべく冷静になり一歩引いて注意できたらよいですよね。
怒られて育った子は「心が委縮」してしまう
しかし怒られたことに納得していないので、前向きに改善する気になれず、ひたすら保身に走るようになるかもしれません。嘘をついたり、ママに隷属して自分で考えるのをやめたり、反対にママのいうことをまったく聞かなくなったり、怒られても平気という態度を取ったりすることも考えられるのです。
そして、自己肯定感が低くなり「心が萎縮」してしまうことがあります。自分がだめな人間だと思い込み自信を失い、怒られる不安から、なにに対しても意欲がなくなる可能性もあるのです。
泣く子どもにはどう対応すればいいの?
「怒る」と子どもは感情を抑えてしまう
たまにならまだしも、泣くたびに怒られている子は、つらい気持ちを否定され、受け止めてもらえません。すると子どもの心は不安なままで安定しないことがあるのです。
また、ネガティブな気持ちを表すのに必要以上に罪悪感を感じるようになれば、「泣いたり怒ったりするのはいけないこと」と、自分の感情に蓋をしてしまい、きちんと向き合うことがなくなります。そうなれば、気持ちを適切な形で表現するなどコミュニケーションにも影響する可能性もあります。
落ち着くまでギュッと抱きしめてみよう
それは、ママが近くにいて守っているよというメッセージです。子どもの気持ちが落ち着くまで、少しだけ強めに抱きしめると、子どもとぴったりと触れ合い、より安心感を与えることができますよ。
小さい子にとって、スキンシップは言葉以上に効果的なことが多いです。抱きしめられると愛情ホルモンであるオキシトシンが分泌され、幸福感が高まりストレスが緩和されるのです。
「悔しいね」「悲しいね」と泣いている子の気持ちを代弁して共感することも大切です。ママが分かってくれると思うと、子どもは安心して落ち着いていくのです。
イライラが抑えられないときは離れてみよう
逃げるようで気が引けるかもしれませんが、感情をぶつけてひどいことをいってしまうよりはよいです。落ち着くと子どもの気持ちに寄り添う余裕も生まれ、泣き止むこともありますよ。
泣いている子を構いすぎてママが振り回されると、子どもは自分の思いどおりにしようとして、よけいに泣き止まないことがあります。危ない使い方をしたフォークを取り上げ、いい聞かせても泣き止まないときなど、危険なことや迷惑行為をしてはいけないと教えるために「だめなことはだめ」と、相手にしないときも必要かもしれませんね。
感情が爆発する日もある!自分を責めないで
心に余裕がなくなるのも子どもが大切な証
ママは誰でもわが子の健康と幸せを願い、よくないことを見逃さず、諭したり叱ったりして大切に育てます。しかし、子どもはママとは別人格なので思うようには動きません。
ですから、毎日真剣に向き合っていれば衝突することも多いのです。ママはうまくいかずに自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。
心に余裕がなくなるのは、一生懸命子どものことを思って子育てしている証拠です。そこから子どもだけでなくママもたくさんの気持ちを味わい、成長していくのではないでしょうか。