出産後の食欲不振の原因と症状とは?無理せず食欲不振を改善する方法
妊娠中と出産後では赤ちゃんを育てるためにママの体も日々変化しています。慣れない育児で疲労がたまったり、食欲不振になってしまうママも少なくありません。自分では気がつかないうちに体重が減っている…なんてことも。多くのママが経験する産後の食欲不振の原因や症状、改善方法などを紹介していきます。
産後に起こる食欲不振の原因と症状
ホルモンバランスの変化によるもの
妊娠中のママの体の中では胎盤から女性ホルモン(エストロゲン)がとても多く分泌されています。ですが出産を終え胎盤が外にでると、この女性ホルモンの分泌は急激に少なくなります。
この急激なホルモン量の変化は自律神経を乱れさせるといわれています。そしてこの自律神経の乱れが食欲不振を招いてしまう原因となるのです。
自律神経の乱れは疲れをためやすかったり、不安感を抱きやすかったりとママの心にも大きく影響してきます。放っておくと「産後うつ」に繋がってしまう場合もあります。
症状が無いママでも、このホルモン量の変化は必ず起こっているので、自分の体調や心を意識してあげるとよいかと思います。
育児による疲れやストレスによるもの
そんな中でママたちは365日、24時間子育てをしています。夜中にまとまった睡眠時間をとることもなく、昼間は家事や赤ちゃんのお世話をこなしています。
慣れない育児で疲労やストレスが蓄積してくると、心も体も疲れてしまいますよね。こういった状況から、気づいたときには体重が減ってしまっていた、体の不調が続いてしまう…というママも多いようです。
最近憂鬱な気分になることが多い、体が重たく動くのが億劫、など感じることが増えたら、それは体のSOSかもしれません。
体重の減少、吐き気やめまいなどの症状
一つは、「自律神経失調症」です。自律神経には、活動的な交感神経とリラックスモードの副交感神経の二つがあり、普段は無意識のうちにそれら二つがバランスのとれた働きをしています。しかし、過度な疲労やストレスにより、この機能がうまく作用できず様々な不調が起こる病気です。
もう一つの原因は、母乳育児を行っている方に多いタンパク質と鉄分の不足による不調です。
母乳の場合、ママのとった栄養はほとんどが赤ちゃんへいきます。十分な栄養が取れていないと、ママ自身が栄養失調になってしまい、様々な不調が出てくるのです。
産後の食欲不振が続いて心配なこと
母乳がでなくなってしまうのではないか
ですが、もしも母乳がでにくくなってしまったときに「食べなきゃ」とママ自身が追いつめられてしまうと、それはママにとって大きな負担やストレスになります。そうなってしまった場合には「少しの休憩」と思い、思い切ってミルクに切り替えてあげるとよいでしょう。
ミルクでもしっかりと栄養は取れるので、ママ自身の栄養を補ってから、また母乳を再開してもよいのではないでしょうか。
育児に支障がでてしまうのではないか
自分の疲れや不調が続いているときには「休む」か「多少無理をしてでも育児をする」という選択肢があります。しかし多くのママは「休む」という選択肢があることに気が付かず、無理をしてでも育児をしようと思ってしまうのです。
栄養をしっかりと補給できていない状態で体力を使い続けてしまうと、ママの体はエネルギー不足になります。そして最終的に体だけでなく心も疲れていってしまうのです。
そうなると育児だけでなく日常生活にも支障がでてきてしまいます。「体力勝負」といわれる育児をしっかりとこなしたいならば、しっかりと「休む」時間も作ることも大切なのです。
もしかして「産後うつ」と感じたら
産後うつは初期であれば、自律神経と整えたり、休息をとったり、気分転換をしたりすることで改善する場合が多いようです。ですが放っておくと改善が遅く、治療に時間がかかってしまうこともあります。
今では出産後ママの10人に1人は産後うつといわれているくらい珍しい病気ではありません。もちろん産後うつになってしまったからといってママ失格ではないですし、恥ずかしいことでもありません。かわいい赤ちゃんのためにもママ自身が心も体も元気でいることが大切です。
産後の食欲不振解消法「体をいたわる」
食べたいものでしっかり栄養補給
もしも食欲がないときは、まずは食べたいもの、食べられそうと思うもので栄養を補給していきましょう。この場合は食事のバランスを考えたり、食材を考えないことが大切です。
ご飯は食べられそうにないけど、フルーツやアイスクリームなら食べられそう、ビスケットなら食べられるなど、なんでもよいのです。
また、たくさんの量を食べられないときは、サプリをうまく活用するのも手です。もしも授乳中であれば成分の確認をしてくださいね。まずは食べたいものだけを食べ、ママの負担にならない程度に栄養を補給していきましょう。